10月12日(木)~13日(金)の2日間の日程で、今年度の文教民生常任委員会の所管事項調査が実
施され、委員として参加しましたので、その模様を報告します。
調査事項は委員会で検討した結果、「健康増進と子育て支援等について」ということになりました。
目的としましては、健康都市宣言に基づく事業計画とその具体的施策の実施状況、および地域予算を活用し
た協働・共創のまちづくり、子ども・子育て支援事業計画について、先進地を視察し調査することでありま
す。
その目的に副って委員会メンバで検討し、視察先は、神奈川県箱根町と静岡県小山町に決めました。
具体的な調査事項は以下のとおりです。
箱根町につきましては、
・健康都市宣言について
また、
小山町につきましては、
・金太郎計画2020について
・子ども・子育て支援計画並びに行動計画について
次に、訪問先において説明を受けた内容について概要を報告します。
◆箱根町
(町の概要)
・ 明治22年に町村制が施行された際、箱根は、湯本村、温泉村、宮城野村、仙石原村、箱根駅、元箱
根村、芦の湯村の1駅6村でした。
その後、町制の施行や町村合併によって、湯本町、温泉村、箱根町、宮城野村、仙石原村の5か町村と
なり、この5か町村が昭和31年9月に合併して現在の箱根町が誕生しました。
・ 神奈川県の南西部に位置し、東京から約80㎞の距離にあり、北は南足柄市、東は小田原市、南は湯
河原町とそれぞれ接し、西側は静岡県3市2町と境しているが、町面積の大部分は、高原と山岳地帯か
ら成り、隣接の市町とは地形的に隔てられています。
総面積は92.86㎢、山林原野の占める面積の割合をみると46.6%であり、河川湖沼等を加える
とその割合は92.0%となり町全体が山岳地帯となっています。
・ 平成27年10月1日現在、人口 11,786人、世帯数6,088世帯、平成22年時点になり
ますが、産業別人口 第1次0.6% 第2次8.6% 第3次87.4%、分類不能3.4%であ
り、特筆する産業は年間2,000万人もの観光客が国内外から訪れる観光であり、日本の代表的な国
際観光地です。
・ 平成29年度一般会計予算(当初)は8,998,000千円です。
特別会計(10事業)・水道事業会計の11会計合計で、5,303,900千円です。
(議会の概要)
・ 議会費は120,748千円(平成29年度)です。
・ 条例定数は14人、現議員数は14人です。
・ 常任委員会は、総務企画観光常任委員会と教育福祉環境常任委員会で、各7人で構成されています。
・ 議会運営委員会は定数6人で、各常任委員会から選出の3名で構成します。
・ 委員等の任期は、議長及び副議長は申し合わせにより2年、常任委員会・議会運営委員会は委員会
条例により2年となっています。
・ 会派制を導入しています(3会派)。
・ 議員報酬
議長 408,000円 副議長 328,000円 議員 306,000円
・ 政務活動費
会派及び議員に対し、一人あたり月額 10,000円
・議会事務局
事務局長(1)・・・ 副主幹(1)・・・書記(1)
(健康都市宣言について)
・ 箱根町健康都市宣言
平成18年9月30日に宣言
宣言文:
私たちは、恵まれた自然の中にあって、健康の大切さを実感し、生涯を通じて健康づくりに努
め、心豊かな生活を営むことをここに宣言します。
一、 自分の体力にあった運動を続けましょう
一、 バランスのとれた食生活に努めましょう
一、 確かな予防と健康診断に心がけましょう
一、 恵まれた温泉資源を活かしましょう
一、 美しく豊かな自然とふれあいましょう
健康づくりは、町に住まう、町で働く、町を訪れる皆さん一人ひとりが主人公です。
個人、家族、職場、地域が連携して「健康づくりの大きな輪」を広げましょう。
・ 「健康・食育はこね21(箱根町健康増進計画・食育推進基本計画 後期計画)」
〇 基本理念・・・一人ひとりが目標に向かい、町一体となって健康づくりを推進できるよう、基
本理念を設けます。
〇 計画の体系・・・「健康都市・箱根」の実現のために、7つの基本的な生活習慣と6つのライ
フステージごとに健康づくりを推進していきます。
さらに、健康問題は個人の努力だけでは解決できないという観点から、「地
域の力を活用した健康づくり」(ソーシャルキャピタル)として、新たに3
つの項目を設け、町全体の健康づくりを推進していきます。
*7つの基本的な生活習慣
ⅰ 身体活動・運動、ⅱ 食育と栄養・食生活、ⅲ がん・メタボリックシンドローム、ⅳ 休
養・こころの健康づくり、ⅴ たばこ・COPD、ⅵ 飲酒、ⅶ 歯の健康
*6つのライフステージ
ⅰ 乳幼児期、ⅱ 学童期、ⅲ 思春期、ⅳ 青・少年期、ⅴ 中年期、ⅵ 高齢期
*3つの項目
ⅰ 親と子の健康、ⅱ 高齢者の健康、ⅲ 地域づくり
〇 計画の期間・・・平成21年度から平成30年度までの10年間を機関とします。
前期計画(平成21年度から平成25年度)の5年間の成果について、平成
25年度で中間評価・見直しを行い、平成26年度から平成30年度までの
5年間を後期計画とします。
・ 箱根町総合保健福祉センター(愛称「さくら館」)
〇 施設設備の趣旨・・・「明るく健やかな地域社会」の創造に向け、赤ちゃんからお年寄り、更
に障害のある方まで、保健・医療・福祉の多様なニーズに対し、総合的
なサービスを的確に提供するための中核施設であるとともに、健康づく
りのための温水プールを併設した施設で、ここに集う皆さんが「語ら
い・安らぎ・楽しみ」が実感できる在宅保健福祉活動の拠点として整備
してあります。
〇 整備にあたってのコンセプト・・・1 自然な周辺地域の環境との一体感を創出するため、自
然光、風、風景を積極的に取り入れます。
2 保健・福祉の中核施設として、また、幅広い世代交流
と多彩な情報交換の場として、有機的な事業展開を図る。
3 免震構造の採用により災害時の医療拠点として、避難
場所と連携し、有事の際に迅速な対応を図ります。
4 水泳を楽しむという機能に加え、リラクゼーション・
リハビリコーナーを設置するとともに、25mプールは
稼動床を採用し、機能訓練をはじめ健康増進関連事業の
展開を図ります。
5 LPGを熱源としたマイクロタービン・コージェネレ
ーション(熱併給発電装置)の採用により、環境にやさ
しく、また、省エネルギー化を図ります。
〇 施設概要・・・地上4階、高さ19.80m、敷地面積4906.80㎡、建築面積1940.
82㎡、床面積4238.69㎡
鉄筋コンクリート造(免震構造・・・免震鋼棒ダンバー・高減衰積層ゴム方式)
1階 すこやかフロア(保健部門)1595.67㎡
健康診査室、問診検査室、保健指導室、調理実習室、相談室
2階 まごごろフロア(福祉部門)1195.85㎡
ボランティア質、録音室、訓練室、会議室、ともしびショップ「ファー
スト」
3階 温水プールフロア(健康づくり)1300.32㎡
25m5コース(稼動床0~1.2m)、歩行浴、幼児用、学童用、ジ
ャクジー等の温水プール
4階 プールギャラリー 137.05㎡
〇 開所式・・・平成13年10月22日
〇 工事費・・・総額 2,051,933,000円
国庫補助金 90,000,000円
県補助金 94,700,000円
国起債1,341,100,000円
県起債 152,000,000円
基金 270,350,000円
一般財源 103,783,000円
・ 「未病(ME-BYO) 未病改善で健康長寿!」パンフレット
〇 平成29年3月に「かながわ未病改善宣言」を黒岩知事の肝いりで行う。
〇 2つの理念
① 「超高齢社会を幸せに生きるには未病改善が大切だ」という価値観を県民文化として
育て、人生100歳時代に向けた「スマイルエイジング」を実現します。
② そのため、未病改善について皆で学び、県民一人ひとりはもとより社会のあらゆる主
体が協力しあって、ライフステージに応じた未病改善の取組みを展開します。
〇 3つの取組み
食:医食同源の考え方で、口腔機能を大切に、バランスの良い食生活をおくる取組み
運動:日常生活におけるスポーツなど身体活動、ロコモティブシンドロームの予防・進行防
止、適度の睡眠を組合わせる取組み
社会
参加:人と人の出会い・ふれあい・交流を進める取組み
〇 未病改善の取組みの支援策
1.かながわ未病改善協力制度
かながわ未病改善宣言の趣旨に賛同し、未病改善に情報提供などで協力する企業やお
店等を登録する制度です。
2.未病センター
手軽に健康状態や体力等をチェックし、「見える化」でき、その結果に基づくアドバ
イスや未病改善に関する情報提供を受けられる場です。
3.未病サポーター養成研修
食・運動・社会参加の未病改善の取組みの実践、健康長寿に役立つ知識等を、講義と
実践によって学んでいただくものです。
4.かながわ健康長寿ナビサイト
未病改善に役立つ情報を一元的に提供するサイトです。
未病改善実践の動画や、市町村の関連情報、協力企業等による関連イベント情報なども
掲載しています。
・ 地方創生推進交付金「県西地域活性化プロジェクト推進事業」
〇 癒しとなる温泉等の多彩な魅力を活かした質の高いライフスタイルをベースに「未病を改
善する」をテーマに幅広い取り組みを実践し、県と市町村、団体、大学、企業等地域が連携
し、自律的で継続的な地域の活性化につなげる事業です。
〇 ① 未病を改善する地域資源の魅力向上及びネットワーク化
「未病いやしの里の駅(森のふれあい館)」での森林セラピー基地としての魅力向上
(65,000千円)
・森林セラピーツアーの企画運営
・森林セラピストの育成
・HP運営
・セラピーロードの施設整備
② 未病の普及啓発、未病改善につながる観光情報等の発信・誘客
未病改善プログラムの普及(20,500千円)
・未病改善プログラムの開発・運営
・健康遊具の設置
国民保養温泉地に指定された芦之湯温泉の活用による地域活性化(2,000千円)
・温泉地と地域の歴史的・文化的資源の活用による未病改善ウォーキング・未病改善入
浴プログラムの開発
③ 県及び他市町事業
官民協働によるネットワーク構築に向けた土台づくり
未病いやしの里センター(仮称)の整備等
未病いやしの里センター(仮称)の活用
・ Hakojo Style(はこじょ森林セラピープロジェクト)
〇 箱根の森で未病を改善する:森で学び、森に学び、しなやかになる。あたま・からだ・こ
ころ
・森林セラピー基地で、参加する方に合わせて森林セラピーのプログラムを作成し、森
林内を同行し、森林の癒しを効果的に得られるよう指導、助言を行います。
◆小山町
(町の概要)
・ 大正元年8月1日、六合・菅沼両村の合併によって誕生し、その後、昭和30年には足柄村、
31年には北郷村、須走村と合併し、現在に至っています。
・ 静岡県の北東端にあり、東は神奈川県、北西を山梨県と接しています。
富士山を頂点とした富士外輪状の三国山系や丹沢山地、箱根・足柄山嶺に囲まれた東西26
㎞・南北13㎞と東西に延びた町です。
標高の最高は、富士山3,776mですが、市街地や、農耕地は、およそ250mから80
0mの間にわたる緩傾斜地帯にあります。
・ 平成29年4月1日現在、人口 18,933人、世帯数7,485世帯、平成28年時点
になりますが、産業別人口 第1次4.2% 第2次23.6% 第3次71.9% 分類不
能0.3%であります。
・ 平成29年度一般会計予算(当初)は10,600,000千円です。
特別会計は10会計合計で、7,876,149千円です。
(議会の概要)
・ 議会費は92,003千円(平成28年度)です。
・ 条例定数は13人、現議員数は12人、欠員1人です。
*任期:平成27年5月1日~平成31年4月30日
・ 常任委員会は、総務建設、文教厚生の2常任委員会で、7(6)人と6人で構成されていま
す。
・ 議会運営委員会は定数6人で構成します(議長は委員ではない)。
*各常任委員会の委員長と会派から推薦のあったもの及び議長が指名したもの
・ 議長等の任期
議長・副議長 2年 (議会会議運営等規程)
常任委員会の委員 2年 (委員会条例)
・ 議員報酬
議長 305,000円 副議長 265,000円 議員 240,000円
委員長 250,000円
・ 政務活動費
一議員、月額12,500円とし、年度分を一括して交付
・議会事務局 職員定数3人 現在員2人(3人)
事務局長(1)・・・副主任(1)・・・ (臨時1)
(金太郎計画2020)
金太郎計画2020の取組みとは、これを地域のみんなで一緒に考え、その夢に近づくたねの計
画を策定して、「出来る事からで良いから(小さな事からで良いから)、みんなで実践していこう
よ!」というものです。
・ 協働のまちづくり事業の取組(実施)根拠等
〇 第4次小山町総合計画 後期基本計画(2016~2019)
4-4 参加と協働によるまちづくり
町民と町が、互いに地域の課題や目標に関する情報を共有した上で、参加と協働によ
るまちづくりを推進し、元気で、明るく、豊かな地域社会を実現することを目的とする。
〇 町長政策提言(マニュフェスト)第1章(1期目)
戦略2-1 小山町を元気にするために町民、小山町出身者、役場職員の皆さんとの協働のも
と「金太郎計画2020(仮称)」をつくり、町の総合計画に取り組み、町政運営
の基本とします。
〇 町長政策提言(マニュフェスト)第2章(2期目)
Ⅳー① 町民との協働ー2「金太郎計画2020について」
地区別に策定した「金太郎計画2020」について、できるところから実施できるよ
う、地域別計画推進協議会を支援していきます。
・ 地域別計画
〇 それぞれの計画に示す将来像や基本方針に則り、それぞれの推進協議会を中心に、「できる
ことから」楽しんで取り組んでいます。
〇 5地域の計画
須走地域金太郎計画2020、成美地域金太郎計画2020、北郷地域金太郎計画2020、
明倫地域金太郎計画2020、足柄地域金太郎計画2020
・ 地域別担当者の配置
〇 一地域毎に5人の担当者を配置し、その担当者が地域住民と一緒になって物事を進めていま
す。
〇 人材育成(担当者)から計画の推進(実践)まで
ファシリテーターを育成するためにファシリテーション研修を実施しました。
* ファシリテーションとは
会議や話し合いの場において、「参加者の発言を促す」「話の流れを整理する」「合意
形成の補助をする」などの、手法・技術の総称
* ファシリテーターとは
会議やミーティング、住民参加型のワークショップなどにおいて、議論に対して中立な
立場を保ちながら話し合いに介入し、議論をスムーズに調整しながら合意形成や相互理解
に向けて深い議論がなされるよう調整する役割を負った人=ファシリテーションの技術を
習得した人
〇 小山町は、「楽しくやる技術(ファシリテーション)を”町民と共に学ぶ”」という協働から
始めました。(はじめから先進事例を真似ない。無理しない)
(小山町の教育)
・ 教育委員会グランドデザイン(教育方針)
〇 教育委員会が目指す人間像
凛とした富士、強くて優しい金太郎のような子
~生きて働く力を学び続ける小山の教育~
◇ 富士のような人
人との関わり合いを大切にし、地域の一員として確かな存在感を持って、よりよい社会づ
くりに参画する人
◇ 金太郎のような人
ふるさと小山で育ったことに誇りを持ち、常に学び、自立した個人として、社会で自らの
能力を発揮する人
〇 幼児教育・学校教育・生涯学習における一貫した教育の推進
◇ 幼児教育
◇ 学校教育
◇ 青年期
◇ 子育て期
◇ 壮年期
◇ 充実期
〇 教育費
◇ 総額 909,712千円
社会教育費 30.1%
小学校費 26.6%
幼稚園費 19.9%
中学校費 13.6%
教育総務費 10.6%
〇 施設数
◇ 小学校 5校 966人
◇ 中学校 3校 424人
◇幼稚園 3園 150人
◇保育園 3園 128人
◇こども園 2園 403人
*待機児童 15名(現在)
保育士の確保ができないため
(子ども・子育て支援計画並びに行動計画)
・ 子育て支援への取組みについて
〇 「おやまで暮らそう!!ガイドブック」
”おやまで暮らすまで”ということで、
◇ 移住しよう!
1日1組ご案内ということで、物件紹介から観光地まで、町の歴史や各種助成制度の説明
とあわせて、職員がマンツーマンでご案内しています。
町内の空き家、空き地、アパートなど、物件情報を不動産バンクとしてホームページで掲
載・公開しています。
都内の移住相談センターなどで定期的に移住相談会を開催しています。
◇ 定住しよう!
町有地を宅地造成し、分譲地として販売しています。
仲介手数料が掛からなかったり、若者世代向けの割引価格があったりとお得にご提供してい
ます。
各種補助制度を設けています。
①土地・住宅の取得 町外から転入する人 最大50万円
町内で転居する人 最大30万円
②住宅の賃貸 町外から転入する人 最大5万円
町内で転居する人 最大3万円
③北駿材を使用した
住宅建築 ①+最大50万円
④住宅太陽光発電システム・太陽熱利用システム設置費補助金
太陽光発電システム 5万円
太陽熱利用システム 2.5万円
⑤木質燃料ストーブ購入補助金 上限 5万円
⑥個人住宅取得資金利子補給金 補給金額 最大 35万円
年末貸付残高(上限1,000万円)の0,7%を5年間交付
⑦合併処理浄化槽設置奨励補助金
5人槽 332,000円
7人槽 414,000円
10人槽 548,000円
◇しごとしよう!
①町内企業や周辺市町の企業の求人情報を提供・・・ボンジュール・トラバーユ
②小山町スタートアップ起業支援事業補助金
◇結婚しよう!
①イベント&個別相談
②小山町結婚新生活支援補助金制度
新たに結婚生活をスタートする世帯の住居費や引越し費用の一部を補助します。
上限 240,000円
◇子育てしよう!
①子育て支援協定
ミキハウス子育て総研株式会社と「子育てファミリー支援に関する包括協定」を締結し、
子育てに優しい自治体に贈られる「ウエルカムファミリーの自治体」認定を取得していま
す。
②子育て支援施策
◇出産祝い品・転入祝い品配布
第一子を出産された人や、町外から転入された人などに、ママさん達が中心になって考え
た、町オリジナル出産祝い&転入祝い品をプレゼントします。
◇出産祝金
第2子 50,000円
第3子 100,000円
◇保育料
幼稚園 第2子以降 無料
保育園 第2子 半額
第3子 無料
◇こども医療費助成
中学生以下の入院・通院にかかる医療費の自己負担分を全額助成します。
◇夢チャレンジ支援事業助成金
中学生が受験する英語検定について、試験料の一部を補助します。
中学生1年生 上限 1,100円
中学2・3年生 上限 2,300円
・ 子ども・子育て支援事業計画(平成27年度から平成31年度)
〇 基本理念
支えあい、ふれあい、健康で安心して子育て・子育ちができる金太郎の郷
子どもの視点に立つことを前提に、子育ては「第一義的には父母その他の保護者が責任を持つ」
という基本的認識のもと、地域が一体となって、子ども・子育て世帯とのふれあいを大切にしな
がら子どもの健やかな育ちを支えていくため、上記の基本理念のもとに、良質かつ適切な支援策
を展開していくためのものです。
〇 子ども・子育て支援事業とは?
お子さんや、子育てをしている全ての人を応援するための計画です。
上位計画である「小山町総合計画」や、その他関連計画との整合、連携を図るとともに、母子
保健に関する項目を、母子保健計画として位置づけます。
〇 子ども・子育て支援制度の全体像
①子ども・子育て支援給付
◇施設型給付
・認定こども園
・幼稚園
・保育園
◇地域型保育給付
・小規模保育 (定員は6人以上19人以下)
・家庭的保育 (保育者の居宅等において保育を行う。定員は5人以下)
・居宅訪問型保育 (子どもの居宅等において保育を行う)
・事業所内保育 (事業所内の施設等において保育を行う)
②地域子ども・子育て支援事業
◇利用者支援事業
◇時間外保育事業
◇子育て短期支援事業
◇地域子育て支援事業
◇一時預かり事業
◇病児・病後児保育事業
◇放課後児童健全育成事業
◇ファミリー・サポート・センター事業
◇乳児家庭全戸訪問事業
◇妊婦健診
外3事業
〇 基本視点
①子どもの視点
子育て支援サービスの充実や子どもの人権を守る環境づくりなどを進めていきます。
②子育てする親の視点
子育てする親の視点に立ち、相談体制保護者同士の交流機会の創出、情報提供の充実など、環境
の整備を進めていきます。
③次代の親づくりという視点
結婚・出産・子育てに対して夢を持ち、安心して子どもを産み育てることができるよう、成長段
階に応じた子育て環境の充実や多様な体験をできる機会の充実を図っていきます。
④地域づくりの視点
地域との連携を強化し、世代間交流や多様な体験学習の場の充実、また、子どもを地域で見守る
活動などを促進していきます。
⑤子ども・子育て支援の量・質両面を充実する視点
地域のニーズに応じた多様かつ総合的な子育て支援を量・質両面にわたり充実させていくため、
この計画を推進していきます。
⑥地区の実績に沿った視点
各地域の特性やニーズを踏まえながら、より地域に適したサービス提供体制の整備を推進します。
〇 基本目標
1 安心して子どもを産み育てられるしくみづくり
乳幼児期における子ども一人ひとりの成長と発達段階に応じた質の高い教育・保育の提供を目
指します。
◇教育・保育提供区域の設定
教育・保育及び子ども子育て支援等を踏まえて、事業の提供区域を分散させないように町全体
を1区域と設定します。
また、3歳以下の利用が多いと考えられる「地域子育て支援拠点事業」「利用者支援」「一次
預かり(保育園)」については、小山・足柄・北郷・須走の4区域として設定します。
2 子どもの最善の利益を支えるしくみづくり
◇健康で楽しく子育てができる地域づくり
・妊娠・出産への支援
・子どもや母親の健康の確保
・食育の推進
・思春期保健対策の充実
・医療環境の充実
◇子どもの人権を大切にする地域づくり
・子どもの権利に対する理解の醸成
・子どもの居場所・活動の場の充実
◇支援を要する子どもや家庭を支える仕組みの充実
・児童虐待防止対策の充実
・ひとり親家庭の自立支援の推進
・障がいのある子どもの支援体制の充実
3 子どもを産み育てる喜びを分かち合える地域社会の形成
◇子育て支援基盤の充実
・子ど伊達支援サービス等の充実
・家庭の教育力の向上
・地域社会における子育て支援
◇子どもの生きる力の育成
・次代の親の育成
・教育環境等の整備
◇働きながら子育てすることができる仕組みづくり
・仕事と生活の調和の実現
・仕事と子育ての両立の推進
4 子どもと子育て家庭にやさしい生活環境づくり
◇子どもや子育て家庭にやさしい生活環境の整備
・生活基盤の整備
・安心して外出できる環境の整備
◇犯罪や災害等から子どもの安全を確保する体制の整備
・防犯対策等
・防災対策
(子育て支援センター「きんたろう ひろば」)
・ 小山町中央子育て支援センター
〇 施設概要
◇規模 平屋建て床面積248.19㎡(鉄骨造一部木造)
◇工事費 79,920千円
◇財源 地方創生拠点整備交付金 39,960千円
子育て支援事業債 36,000千円
一般財源 3,960千円
◇工法 建設設計・施工一括発注 指名プロポーザル方式
〇 コンセプト
子育てに対する情報発信源となる建物なので、地域のランドマークとなるよう外観に特徴を持た
せました。
①外観は文化会館のアールラインを取り入れ、親子の様な快適空間
②アールラインの屋根の上に採光塔、外壁には丸窓を配置しメルヘンチックさを取り入れました。
③安全とコストを考え、鉄骨造と木造の適材適所を生かしたハイブリッド構造としました。
・ 北郷小学校放課後児童クラブ
〇 施設概要
◇規模 木造平屋建て床面積163.96㎡
◇工事費 48,924千円
◇財源 子ども・子育て支援成美交付金 17,142千円
社会福祉施設等施設整備費補助金 4,285千円
一般財源 27,497千円
◇工法 設計・施工一括発注 公募型プロポーザル方式
〈 研修結果 〉
1.我が町の地方創生総合戦略においても子ども・子育てへの取り組みが盛り込まれているところですが、
町としての特徴ある施策は脆弱です。
両町に共通していることは、施策を推進する上で必要となる人材や組織がしっかりとしていることです。
施策を効果的かつ適切に企画・実践するためには人材が必要になりますが、我が町では仕組みづくりの
意識が感じられません。
2.最後に、言い訳と受け取られかねませんが、一言。
上述の視点は、議員の施策提案として取り組むというものではなく、小山町に置けるように首長のリーダ
ーシップにより推進されるべきものと考えます。
強力に推進すべき施策には集中した予算投下と人員投下を行うべきです。
それこそ、現行の二元代表制の下では、この権限は議会に与えられているものではなく、あくまでも執行
権として付与されているものと考えます。