賀正!

新春を迎えるにあたり、町民の皆様のご多幸とご健勝をお祈り申し上げますとともに、日頃より町政の
発展
と議会運営に対しまして温かいご支援とご協力をいただいておりますことに、深く感謝申し上げます。

 昨年5月に2年間務めさせていただいた議長を退任し現在、議会運営委員長として引き続き議会改革に向け
精力を傾けています。
野木町議会議員一同とともに町政発展のため引き続き努力してまいる所存でありますので、ご理解のほどよろ
しくお願いいたします。
 さて、昨年を振り返りますと、新型コロナウイルスの感染拡大により、経済・社会へ深刻な影響がもたらさ
れた一年でした。我が町においても、感染拡大を防ぐための外出自粛により、飲食店等でも営業自粛や経営の
落ち込みなどの苦境に立たされた事業者の方々も多く、今もなお経営維持に大変ご苦労されていることと思い
ます。
 年末になってデルタ株の収束の兆しが見られようになり、これで一安心と思う間もなくオミクロン株の感染
拡大が全国的に急な広がりを見せ始めてきている状況であり、今朝の新聞報道では海外から帰国した県民から
県初のオミクロン株感染者を初確認とありました。
年明けにおける我が県を初め全国的な感染状況の推移が懸念されるところでもあります。
この対策として政府も第3回目のコロナウイルスワクチン接種を前倒しするよう方針変更を行い、拡大防止に
鋭意努めているところでもありますが、これまでの経験を踏また対策を適時に講じ、事態が深刻にならないよ
う対応することを期待します。
 この中にあって、「新しい生活様式」の推進などにより、町民の皆様の意識や価値観も変化を余儀なくされた
のではないかと思います。
コロナ禍の影響により、持続可能な社会の構築が必要であることを学び、ポストコロナの時代に向け、デジタ
ルを活用した新たな日常の確立と経済再生・地域の活性化の実現や少子高齢化・多様な働き方に対応した社会
保障制度等の構築に向けた改革が求められていると感じております。
 現在、我が町においては、次年度の予算計画の策定が進められていますが、SDGsの考えに沿った持続可能
な町づくりに合致した堅実な計画、そして、町民の皆様との協働作業で創り上げるまちづくりが基本となるよ
うな計画が進められているところであります。
施策の計画・執行には、より慎重な精査と説明・調整が必要であり、町議会といたしましても、町民への議決
責任・説明責任を果たすために、しっかりと討議・提言していくことが重要であると考えております。
 このような中、以前に増して特殊事情下にあっても議会開催を可能とする環境の整備が議会に求められてき
ています。 
昨年一年間、コロナ対策を施しながらなんとか議会活動を実施してきたところですが、振り返ってみると多方
面で制約を受けざるをえない議会運営でした。
議会制度的な理由から制約を受けざるを得ない面もありましたが、現制度下においても実施可能な議会運営が
当議会においては不可能であった面も多くあります。
この中で、来年度導入を目途に現在検討を進めている議会のタブレット端末を活用した議会環境の整備もその
一つです。
すなわち国のDX化戦略に沿った議会のDX化の取組みです。
すでに導入済みの市町議会ではこの間、ペーパーレスによる議事運営とネットワークを利用したリモート会議
が実現されており、議員は、委員会室に一堂に会することなく在宅での会議参加が可能でした。
また本会議についても、議場に一堂に会するのではなく蜜を避けるために分散場所からの議事参加による議会
運営が実施されました*。
*現行の地方自治法においては、本会議の成立には、議場に過半数以上の議員の出席が必要であります。
今回の感染症の発生や今後のデジタル化の動向を鑑みるならば、議会でのICT活用は急務と言えます。
当然に執行部サイドのデジタル化の推進は待ったなしです。
厳しい予算状況ではありますが、二元代表制下での車の両輪を担う議会でもあり、予算提案権は町長にしか与
えられていない権限でもありますので、地方自治法の順法精神を尊重したうえで予算措置を行うよう期待しま
す。
 また、財政面においては、野木第二工業団地内の全ての区画へ企業進出が完了し、今後は税収のアップや地
域雇用環境の改善が期待されます。
しかし、今後想定される各種公共施設・公共設備の更新や高齢化に伴う扶助費の増加を考え合わせると、財政
状況は決して余裕があるものとは思えません。
野木町の将来を考える上で、町議会も執行機関と共に、一層の効率的な予算執行の意識を持つことが求められ
ます。
特にここ2、3年は、新型コロナウイルス禍による税収の落ち込みが予想されることもあり、一層の対応が求
められます。
 新型コロナウイルス感染症の影響により、かつてない時代の転換期を迎えた今、町議会としましても、ます
ます多様化する社会・経済情勢を的確に把握し、議員一人ひとりが町民の皆様のニーズをしっかりと受けとめ、
真に必要かつ効果的な施策を見極めることで、二元代表制の一翼を担う機関としての責務を果たし、皆様と一
体となった住みよいまちづくり、持続可能なまちづくりに邁進することが求められていると考えます。
 今後ともさらなるご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げますとともに、町民の皆様のご健勝とご多
幸並びに笑顔で暮らせる素晴らしい年になりますよう心よりご祈念申し上げまして、新年のご挨拶といたしま
す。
 今年一年よろしくお願いいたします。

 

干支