町主催のタウンミーティングが11月3日(土)、エニスホール小ホールにて開催されましたので、傍聴してきました。
当日は天候が良かったためか、他の行事を予定されていた方が多く居られていたと見え、残念ながら参加者は35名前後だったようです。
一回目の昨年がほぼ満席であったことを考えると、?を感じざるを得ません。
周知の方法に問題があるのか、または町民の関心が薄いのか。
会場で質問が集中していた今回の大雨による被害が発生した間近の開催にしては、町当局としても残念な印象を拭えなかった感があったように想われました。
事前の広報誌による周知情報によれば当日のメーンテーマは「野木町の活性化策について」の意見交換にあったようですが、時間の大半は大雨被害に関する質問等になってしまいましたが、式次第から見て、当然の成り行きかと思われます。
式次第:
1.開式
2.町長あいさつ
3.町からの説明
① 町の本年度予算
② 台風18号の影響による大雨被害について
③ マイナンバー制度について
④ 野木町のか活性化策について
4.意見交換
テーマ「野木町の活性化策について」
「3.町からの説明」について、説明資料の概要を次に記載しますので、のちほど記載します出席された方々から発言のありました質問等を読むにあたって、参考にしていただければとおもいます。
1.町の本年度予算
平成27年度の予算概要(当初予算)
■ 歳入 85億3,000万円 ( )内・・・構成比
自主財源(歳入全体の53.1%)
⇒ 町税(36億8,500万円 43.2%)
繰越金(1.4%)、繰入金(6.1%)、その他(2.4%)
依存財源(歳入全体の46.9%)
⇒ 国・県支出金(16億3,904万円 19.2%)
地方交付税(7.5%)、町債(15.3%)、その他(4.9%)
■ 歳出(重点施策)
① 安全・安心のまちづくり 3億9,292万円
⇒ ・常備消防キム委託事業 2億8,866万円
・防災無線整備事業 6,853万円
・野木第二中学校武道場改修事業 3,180万円
・野木中学校武道館改修事業 182万円
・その他1事業 211万円
② 少子高齢化対策 11億8,070万円
⇒ ・保育所緊急整備 2億1,700万円
・こども医療費助成事業 8,170万円
・認定こども園整備事業 2,814万円
・出産祝金給付事業 670万円
・第3子以降小中学校等入学祝金 245万円
・高齢者通院時タクシー利用助成事業 180万円
・軽度生活支援事業 100万円
・安全・安心見守りネットワーク事業 81万円
・その他18事業 8億4,110万円
③ 町の活性化策 8億6,049万円
⇒ ・工業団地開発事業(特別会計)3億8,437万円
・交流センター建設 2億6,422万円
・ふるさとプラン推進事業 5,300万円
・その他13事業 1億5,890万円
2.台風18号の影響による大雨災害について
■ 経過
9月9日(水)
13:38 野木町に大雨警報発令
17:30 野木町消防団を招集
17:30 逆川排水機場ポンプ稼働
22:30 災害対策本部を設置
22:45 避難準備情報を発令(本新田、下影、角新田、新橋西1、芝山1)
23:10 避難勧告を発令(本新田、下影、角新田、新橋西1、芝山1)
23:20 避難所を開設(この後、順次開設する)
23:30 避難勧告発令(北斗)
23:40 避難指示を発令(本新田、下影、角新田、新橋西1、芝山1)
9月10日(木)
0:00 避難指示を発令(野渡地区の一部、新橋西2・3、芝山2、友下西の一部、松原1の一
部)
0:20 栃木県全域に大雨特別警報発令
3:05 逆川排水機場ポンプ3台故障
3:25 逆川排水機場ポンプ2号機復旧
3:26 避難指示を発令(友西、松原1・4西、丸林下西、大塚1・2、新橋東1・2)
3:40 逆川排水機場ポンプ1号機復旧
10:10 逆川排水機場ポンプ3号機復旧
16:00 避難指示を解除
■ 野木町の降雨量(野木町役場庁舎)
9月9日0時から10日24時までの48時間 315mm
(9月9日13時から10日13時までの24時間 286mm
■ 思川の乙女観測所の水位
10日5:50に最高水位9.96mを観測
■ 避難状況
・避難所数 7ヵ所 ・避難者数 991名(最大)
■ 被害状況(9月28日現在)
・床上浸水 10件 床下浸水 247件
・農業被害 農産物被害 173戸 6,889万円
施設園芸ハウス用等設備等被害 5戸 2,600万円
■ 浸水地域の消毒
・床上浸水、床下浸水及び周辺地域の宅地内の消毒
・周辺道路、公園の消毒
■ 被害者への支援策
復旧支援について現在検討中
■ 検証と対策
大雨被害対策本部、逆川排水機場機能検討委員会、検証委員会を設置して検証と対策を検討してまい
ります。
3.マイナンバー制度の推進
マイナンバーとは正式には「個人番号」といい、住民票を有する皆さん一人ひとりに付けられる12桁の
番号のことです。マイナンバー制度は、このマイナンバーを使用して、税務署等の国の機関や、県・市・町
などの地方公共団体、健康保険組合などが持っている個人の様々な情報を同一人の情報かどうかを確認する
社会基盤のことになります。
このマイナンバーについては国の機関や地方公共団体などが基本的に社会保障、税、災害対策の3分野で
活用することにより、スムーズな申告・申請等が可能となり、結果的に住民の皆さんへのサービスがより一
層向上すると考えられています。
セキュリティ対策等につても国・県からの指導を受けつつ万全な体制を整えておりますので、住民の皆様
も積極的にご活用くださるようお願いいたします。
10月5日以降に、簡易書留により順次通知カードが郵送されます。
通知カードには「マイナンバー」の他に、「氏名」「住所」「生年月日」「性別」等が記載されていま
す。
通知カードは、社会保障・税・災害関係の手続きにおけるマイナンバーの確認の際に求められたり、個人
番号カードの交付を受ける際に返却していただきますので、大切に保管してください。
また、申請により個人番号カードを取得していただくことで、公的な「身分証書」としてもご利用いただ
けるようになり、将来的にはコンビニで住民票や印鑑登録証明書等の交付サービスが受けられるようになり
ます。
4.野木町の活性化策について
優先的に進める3重点施策
・少子高齢化対策
・町の活性化策
・町の安全・安心策
の中から、野木町の活性化策について皆さまと一緒に考えたいと思います。
取り組んでいる事業は以下の通りです。
① 工業団地開発事業
② ふるさとプラン推進事業
③ 交流センター建設事業
④ 協働のまちづくり推進事業
次に、会場の皆様から出された質問等について、記述します。
ただし、お断りしておきたいとお思いますが、ここに記載する意見等の内容につきましては、私のメモによる概要になりますので、ご質問された方の真意を必ずしも正確に表現しているとは限りませんので、あらかじめご容赦ください。
〇 質問・意見等―1(新橋西の方)
・ポンプの故障の原因はなにか。
←故障については現時点、現象面での解析しか出来ておらず今後、専門家による解析と検証を行っていきた
いと思います。
・避難指示の情報が伝えられてこなかったが、どうなっているのか。
←広報車、携帯、テレビのテロップなどでお知らせしましたが、中には広報車が浸水のため近くまで入って
いけず聞き取りにくかったということもあったか想われます。
この点も含め今後、検証と対策を検討していきたいと思います。
・携帯は連絡できなかったはずだが。
←NTTドコモ、auは連絡情報が入力されたと確認できている。ソフトバンクについてはご指摘のように連
絡情報が入力できなかったという事象が発生したため、機能しませんでした。
今年度中に防災無線を4ヵ所に設置したいと思っています。野木分署、新橋小、川西地区2ヵ所。
・排水機場ポンプの機能は十分にあるのか。想定降雨量はいくらか。
←1時間当たり30mmの降雨を想定しています。
〇 質問・意見―2(友沼西の方)
・東京の水道水に比べ野木町の水道水は不味いと来た父が言っている。
野木町の水道水は美味しく感じない。
水質のばらつきが出ないように検査ヵ所を増やすなどし、水質アップする方向で取り組んでほしい。
←古河市と相談し検討したいと思います。
〇 質問・意見―3(新橋西1の方)
・床下浸水でも車やいろいろな器具が破損している。
この実態を町は調査しているのか。
←床上浸水の箇所については実態調査を行っています。
床下浸水については、消毒時に兼ねています。
・ポンプ故障が原因なのだから車の修理代等を補償すべきではないか。
←車などの動産についての補償は難しいと考えます。
〇 質問・意見―4(丸林の方)
・中央公園のトイレの屋根が落下しているので、修繕してほしい。
←近い内に直す予定でいます。
・池の周辺にベンチが設置されているが、雨の際に逃げ込むところがなくて困るので、屋根を着けるなど考
えてほしい。
←ご意見を踏まえて検討したいと思います。
今のようなご意見はこのような場でなくとも町に言ってきていただければ対応させていただきます。
〇 質問・意見―5(川西地区の方)
・22:30に対策本部が設置されているが、余りにも遅いのではないか。
13:38の大雨警報発令時に設置すべきと考えるが。
←資料の関係で記載していないが、13:38に災害警戒本部を立ち上げています。
・行政に判断の甘さがあったと思う。
防災意識の高揚を図る必要があると考える。
また、台風23号が既に発生している状態であり、対応が遅い。
早く対応しないと同じ事象に成りかねない。
←正確な情報を把握し、それに基づく検証と対策を行うため検証・対策検討委員会を設置し、取り組んで
いるのでご理解願います。
・協働ということであれば、検討状況の情報を町民と共有すべきである。
←努めていきたいと思います。
・出席者が去年と比べて遥かに少ないが、理由をどのように考えているのか。
←回答なし
〇 質問・意見―6(丸林の方)
・丸林保育園が移転することになるが、移転後の跡地の利用については、町の文化や教育の充実になるような
施設の用地として活用してほしい。
←意見を踏まえて検討したいと思います。
〇 質問・意見―7(新橋西1の方)
・ポンプの故障時にどのような方法で修理したのか聞きたい。
←委託業者、ポンプの開発会社のエバラ社等と共同して対応しました。
・ポンプ1号機が早く回復したのに、2号機が遅れた理由はなにか。
←今のところでは、エアー抜きに手間取ったためと考えられます。
・今後も同じ故障が発生すると考えられるのか。
←発生しないとは言い切れない面もあるかと思われるため、修理対応を短時間で済ませられるようにしたい
と思います。
〇 質問・意見―8(丸林の方)
・町の説明にあったスローガンを勘案すれば、自分が考えるに町の目指すところは幸せに暮らせる町を実現す
ることと理解する。
野木町の特徴は平穏さと平凡さと考えているが、このような面がアピールされていないように感じる。
国ではインバウンド施策(外国人旅行者の訪日)を展開しているところでもあり、野木町においても外国人
の視点で町の評価をしてもらい、その評価に基づく町の特徴を外国へ情報発信してもらうなど、他の市町村
でやっていないような新しい取り組みを積極的に行うべきと考えるが、どうか。
←庁舎内で検討していきたいと思います。
後記:意見交換についての印象
・ タウンミーティングの開催が大雨による被害発生後のタイミングと重なったこともあり町民の感情から
すればやむを得ない面もありますが、本来のテーマである「野木町の活性化策について」の意見交換が果
たして十分になされたかという感を持ちました。
大雨災害については、質問・意見にもありました情報発信を行うべきとのご意見を踏まえるとするなら
ば、その都度の情報共有を行うことも当然必要ですが、後日あらためて検討結果の再発防止策等を含めた
情報を共有する場としての報告会などの機会を設ける方向で、町として検討すべきと考えます。
町として自主的に設けることを考えないようであれば、意見提起していきます。
・ 今回の大雨被害については、参加者の方々で被害を被った方々は人災という認識を持たれているという
感じを受けました。
議会としましても現在、質問・意見にもありましたように町に早急な検証と対策を行うよう意見提起して
いるところでありますが、町民の皆様の民意を反映した再発防止策が策定されるよう、議会(議員)とし
ましても監視と意見提起を行っていきたいと思いますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。