東京都議会議員選挙の結果で感じたこと!

 7月2日(日)投開票で実施された東京都議会議員選挙の結果に関する論評が連日、新聞やテレビで取り上
げられています。
選挙結果についてはすでに詳報が各メディアを通じて報告されていますのでご存知のことかと想いますが、一
応以下に記しておきます。
 
               自民   公明  都民ファースト  民進  共産
  2017投票結果:    23   23     55     5  19

       選挙前:    57   22      6     7  17

 この選挙結果の論評については、新聞やテレビにおいて著名な政治評論家等による解説が行われていますの
で、それに任せたいと思います。
ここでは、同じ地方議会の議員として、選挙結果を受けて自分に振り返って考えたところを記述したいと思い
ます。

 まず1点目は、議会及び議員は説明責任を果たすということが重要であり、その責任を果たすことが大切だ
ということを、改めて考えさせられたということです。
国政の問題が都政の選挙に影響を与えたかどうかについてはいろいろな受け止め方があるかと思いますが、投
票前に問題となっていた自民党を巡る二つの問題である森友学園問題と加計学園問題については、各種の世論
調査の結果によれば説明責任が果たされていないと受け止めている国民が過半数以上に及んでいたということ
です。
国会審議における対応については、政府側(自民党)と官庁側(官僚)での説明において一体となった対応が
行われていたかというと、やや疑問に感じられました。
政府側(自民党)は官庁側に責任があるかのように持っていこうとしているように感じられる対応であったと
思います。
政府側(自民党)には、官庁側(官僚)に対しても十分に説明責任を果たすことを強く求めていく姿勢が必要
であると考えます。
 豊洲移転問題に対するこれまでの都議会自民党の対応と今回の政府自民党の姿勢がオーバーラップして捉え
られた結果ではないかと推察します。
 次に2点目は、議員は自分の発言した内容に対して責任を問われる又は責任を持つことが求められるという
ことを、再認識させられたことです。
選挙終盤に発生した防衛大臣の選挙応援演説での「防衛省、自衛隊、防衛大臣として。。。」という発言です。
現在はテレビ放映やビデオ撮影等が行われていることもあり、言葉が発せられた状況や言葉遣いが明確に映し
出されることになります。
単なる誤解を与える言葉遣いであったということで済まそうとしても、視聴者の納得を得られるものではない
でしょう。
安易な言葉遣いや意味不明な言葉の使用は、場合によっては議員の命取りや議会の権威失墜に繋がりかねない
ということを痛感し、自己の戒めとなりました。
 次に3点目ですが、議会議員としての立ち位置に関わることです。
今回の選挙に臨むにあたって都民ファースト(選挙時:小池党首)が掲げた方針は、都民ファーストという党
名が示すように「都民目線での都政運営」でした。
二元代表制下での議会議員にとって基本的な立ち位置であるはずの住民優先の姿勢が都自民党は希薄であり、
自党と自会派が最優先の議会運営だったとの批判的な受け止め方をされた結果ではないかと推察します。
議員は住民目線での行政監視や施策提案を行うことが本筋であるはずですが、これがややもすると、自己の選
挙をおもんばかった活動や利益誘導に流れがちになりかねないという格好の例ではないでしょうか。
単なる選挙戦略の問題ではなかったと考えます。

 以上に述べたように、今回の都議会議員選挙では感じるところと考えさせられるところがたくさんありまし
た。
今一度、原点に立ち返って議員活動に取り組んでいきたいと思います。