第2回 議会報告会を開催!

  10月30日(日)午前10時から、町役場新館2階大会議室において、平成28年度 野木町議会報告会
を開催しました。
昨年4月に野木町議会基本条例が施行されて2回目の開催です。
議員14名全員で対応させていただきました。
* 議会報告会の開催については、野木町議会基本条例第6条第6項において、年1回開催するものと定めて
 います。
 当日は、区長様、自治会長様を初め20名以上の町民の皆さまが出席していただけました。
ご協力のほど 本当に ありがとうございました。
 今年の報告会は次により進めました。
〇 式次第
 1 開会あいさつ
 2 議長あいさつ
 3 第1部 議会からの報告
   (1) 野木町 及び 野木町議会の概要について
   (2) 議会改革の状況について
   (3) 9月定例会の審議概要について
   (4) 報告内容についての質疑応答
 4 第2部 意見交換
   (1) 『野木町の観光政策 — 魅力あるまちづくり』について
   (2) 『議会に期待すること』について
 5 閉会のあいさつ

 今年は、第2部のテーマについて事前に、質問を提出していただくことにしました。
事前に提出をいただきましたご質問と当日会場で出されたご質問、並びにそれに対する議会側からの回答
は次の通りです。

概要・要旨を報告します。
〇 第1部 議会からの報告について *質問はすべて当日に出されたものです。
ご質問—1: 議会の役割として監視機関の機能があるということであるが、日頃の議会活動からは町民の
      目線になっているようには思えない。
      もう少し町民の目線でチェックする役割を果たしてもらいたい。
   回答: ご指摘の点については、我々も常に意識して取り組んでいるところですが、そのように想わ
      れることがないよう、今後とも一層努力していきたい。
       町民の皆さまから見て問題点や論点などがよりよく理解していただけるように、議会基本条
      例第8条において、執行部に対して次の説明を求めることを規定しました。
      (1)政策等を必要とする要因又は背景
      (2)他の政策案等との比較検討
      (3)関係する法令及び条例・規則等
      (4)町の基本的な計画等との整合性
      (5)政策等の実施にかかる財源措置
      (6)将来にわたる政策等のコスト計算

ご質問—2: 投票率が低い状況にあるが、これを高めるための取り組みについて、町も議会もその取り組み
      を見た限りでは、何もしていないように感じる。
   回答: 議会としましては、今日の議会報告会の開催もそうですが、議会活動を通じて町民の皆さまに
      議会(政治)に対する関心を持ってもらえるよう努めています。

 質問—3: 政務活動費について監査を行うべきと考えるが。
   回答: まず政務活動費の収支報告についての仕組みについて説明させていただくと、年度末に、議長
      に対して領収書を添付した収支報告書を提出するよう義務付けられています。
       監査ということですが、議長と議会事務局が監査機能に当たりますチェックを行っています。

ご質問—4: 政務活動費の情報公開について議会としてどのように考えているのか。
   回答: 議会においても問題として認識しています。
      インターネット公開することや議会事務局及び図書館ですぐに閲覧できるようにするためには、
      個人情報保護条例や情報公開条例等との関連もあり、これらとの整合性を図る必要があると考え
      ますので今後、執行部と調整・検討を行いたいと思います。
       議会としてすぐにできることとしましては政務活動費の支出額などを記した収支報告の概要に
      ついてネット公開することは出来ると考えますので、その方向で検討を進めたいと思います。
       また、ネット公開等に関連しましては、次のことを検討する必要があると考えます。
      ・情報公開請求の手続きを不要とすること
      ・議会事務局や図書館ですぐに閲覧が可能とすること
      ・領収書の個人名や住所などの情報を黒塗りしないこと

ご質問—5: 議会だよりについては、もう少し町民の目線になって編集を行うべきである。
       また、発行部数と世帯数にかい離があるようだが。
   回答: 議会だより編集委員会で取り組んでいますが今後とも、編集等にあたりご指摘の点に配慮した
      いと思います。
       また、発行部数の差につきましては、自治会に入会している世帯数に合わせた発行部数として
      いるためです。

ご質問—6: 地方自治法第96条第2項に規定する議決事件については、町の事業の方向性を決めている各
      分野の基本計画などを規定すべきと考えるが。
   回答: 議会基本条例第10条に規定する地方自治法第96条第2項の議決事件についてのご意見です
      が、条項では必要に応じて別に条例で定めるものとしています。
      それに基づいて、別の条例を制定し議決事件を規定しています。
      定住自立圏の協定締結と、野木町総合計画について基本構想を議決対象として規定しているとこ
      ろですが、所管事項調査などで調べたところでは、総合計画の基本構想とその下部の基本計画ま
      で議決対象としているところが殆どですので今後、見直しする方向で検討したいと考えます。

〇 第2部 意見交換
(1)『野木町の観光政策 — 魅力あるまちづくり』について

◇ 事前に提出されたご質問
ご質問—1: 土地の購入がしやすいよう安い宅地を紹介する。更には町民税の減額措置をする。
      特に東京、神奈川、埼玉県に住み、働いている人たちに野木町転入を呼びかけを積極的に行う。
      交通アクセスは便利であること等をアピールしたパンフレットを作成する。
      その中で、空家もリフォームを含め、整備して居住紹介する。
       上記したように、若い人の経済力を考慮し町が転居の手助けする具体策を早急に確立するの
      が良い。
   回答: 現在、安い宅地の紹介は行っていません。また、減税措置はしておりませんが、臨市と違い
      都市計画税は課税していません。
       野木町を紹介したビデオ「のぎの連続テレビ小説きらり」を作成し、わが町の魅力を発信し
      ています。
      また、野木町のスポットを紹介したルルブという雑誌「花と歴史のやすらぎタウンへ」を作成
      し、イベント情報などを併せ掲載し、「とちまるショップ」等にて配布してアピールしていま
      す。
      更に、うまいもんマップ、野木ホフマン館・野木町煉瓦窯などの観光パンフレットも作成して
      います。
      昨年の水害を教訓に、災害に強い安全・安心のまちづくりの政策を執行部に対し提言してまい
      ります。

◇ 当日に出されたご質問      
ご質問—1: 小山市では野木町の歴史や文化施設まで観光パンフレット等に掲載し活用しているが、野木町
      のブランドついては定義が明確になっているように感じられない。
       また、学芸員を配置すべきと考えるが。
   回答: 野木町のブランド認定については条例で定めていますが、そこで定めているブランドの対象は
      地元産品を使用した品物、例えば野木あかり(焼酎)、どら焼き、ヒマワリ油などの食べ物に限
      定しています。
      これまでにも一般質問において各議員から、小山市や日光市のように文化や史跡(寺など)、芸
      能などまでを対象としたブランド認定とするべきと質問していますが今後とも、執行部に対し提
      案していきたいと考えます。

ご質問—2: 魅力あるまちづくりを推進する上では若者世代に関心を持ってもらうようなソフト面での充実
      が必要ではないか。
   回答: 人口ビジョンや野木町総合戦略において各種の施策を位置づけて取り組むこととしています。
      若者世代に関しましては、教育や子育て、医療面での各種施策を展開しています。
      また、魅力としましては高齢化対策の充実も必要になります。
      例えば、医療では他市町に先駆けて18歳まで医療費の無料化を実施しています。
       しかしながら、ご指摘にありましたように、その施策を町民の方々へ伝わるように情報発信す
      ることも重要です、このことは我われ議会についても言えると考えます。
       是非貴職のような若い世代の方に議員へチャレンジしてもらいと思っています。

ご質問—3: 通勤客や乗降者に見えるように駅改札口を出たところに案内板等を設置するなど工夫し、観光
      アピールを行うべきと考えるが。
   回答: 議会としましても同じような想いを持っていますので今後とも、執行部に提案していきたいと
      思います。

ご質問—4: 提案ですので回答不要ですが、ふれあいのまち―のぎ町」の町歌をいろいろなイベント会場で
      流すなどして訴求すべきだ。
   回答: 無回答

(2)『議会に期待すること』について

◇ 事前に提出されたご質問
ご質問—1: 南赤塚の藤本畜産西側から県道を通る道路の両側が非常に壊れている。
      最近、車の通りが多くなっているので、道路の拡張は無理としても、片側側溝だけでも整備して
      もらいたい。
   回答: 執行部に確認したところ、当該道路(町道南赤塚40号・2級幹線9号)につきましては、地
      元環境整備事業の一環として、拡幅舗装や側溝整備のお話をいただいているとのことです。
       道路の拡幅につきましては、地権者のご協力が必要でありますので、「拡幅舗装の要望書」、
      「側溝整備の要望書」の形で、地元としての意見をとりまとめていただき要望書の提出をお願い
      したいと思います。

ご質問—2: 一昨年に実施の、“議会基本条例の策定”に向けた議会からの説明会には、町民から多様な意見
      が出されたが、条例制定を急ぐ議会はその意見に耳を貸すこともなく、当日の説明(案)の条文
      をそのまま施行するとし、平成26年の12月議会で採決し、平成27年度から施行となった。
       既に、それから1年半を経過しているが、町民からの意見反映に向け、その見通しはいつ頃に
      行うのか。
      また、その際にはパブリックコメントの再実施は?
   回答: ご質問にお答えする上で、制定・施行に至るまでの経過を説明させていただきます。
      平成25年3月に野木町議会基本条例特別委員会を設置し、条文素案の作成作業を進めました。
      最終的な条文素案を作成する過程におきましては、白鴎大学市村教授による指導と内容確認を
      いただいております。
      並行して、執行部との協議・調整を行いました。
       その結果を受けまして、町民の皆さまのご意見をお伺いするため、平成26年7月22日~
      8月18日の期間でパブリックコメントを実施させていただき、そのパブリックコメントに関
      するご意見の検討結果につきましては、町ホームページに掲載し報告させていただきました。
       その後、パブリックコメントでいただきましたご意見を反映した条例(案)を策定し、同年
      11月2日に開催しました議会報告会において、条例(案)および解説について町民の皆さま
      へ説明・報告し、12月定例議会において採決した経過があります。
       また、議会基本条例の見直しにつきましては、同条例の第16条において「議会は、この条
      例の目的が達成されているかどうかを、随時検証し、必要に応じ、条例改正を含め、適切な措
      置を講ずるものとする」と規定されておりますので、その条項に則って対応しているところで
      ありますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
       現時点での継続課題事項としましては、①「自由討議」の導入に向けた検討、②正副議長選
      挙(所信表明を含む)の方法の検討となっていますので、今年度中に方向性を出すこととして
      おります。
      検討の結果としまして、条例改正が必要となった場合としましては、これらの検討課題はあく
      までも議会運営に係わる事項と理解しますので、特段パブリックコメントを実施することが求
      められるものとは考えておりません。

ご質問—3: 議会基本条例が自治基本条例に先行して、既に平成27年度から施行されているが、まもなく
      制定されようとしている「自治基本条例」と“情報公開”のスタンスが異なる。
      どのように整合をとるのか。
   回答: ご質問の内容は、議会基本条例の第2章(議会・議員の活動原則)の第2条第2項「議会は、
      議会活動の公正性及び透明性を確保するとともに、情報の公開と発信を積極的に行うものとす
      る」という条項と、自治基本条例の第5章(情報の共有)の第15条第1項「町は、町民の情
      報公開に対して、その保有する情報を適切に公開しなければならない」という条項についてで
      あると思いますが、これら2つの条文を比べてみますと、議会基本条例は、情報公開と発信を
      行うものとするとしていますが、自治基本条例は情報公開に対して、適切に公開しなければな
      らないと、方法論を述べています。
       パブリックコメントにおいて提出されたご意見と、そのご意見をどのように反映したかの結
      果がまだ示されていない状態にあるので、その様子を見たいと思います。
       ご質問の整合性につきましては今後、議会内で議論を重ねていきたいと思いますので、よろ
      しくお願いいたします。

ご質問—4: 政策能力強化の取り組みの成果の1つとして、条例を提案・制定を行うことになるが、過去
      5年間で「議会基本条例」以外に行った議会提起の条例制定は、各年度毎に幾つあるのか。
       また、その数は野木町が行った各年度毎の条例制定数(上位法の改正に伴う改定は除く)の
      何%にあたるのか。
   回答: 議会提案・制定の条例につきましては、過去5年間で、議会基本条例を含めて、3件です。
      平成24年度 1件、平成26年度 1件、平成27年度 1件となっています。
       各年度の町の条例提案・制定総数に占める、当該条例の比率は、平成24年度13%(8分
      の1)、平成26年度8%(12分の1)、平成27年度10%(10分の1)となっていま
      す。
       なお、政策能力の強化の実態ということについて、議員による条例の提案・制定数を目安と
      してご質問されていると推察いたしますが、議会及び議員の政策能力の発揮は、一概に条例提
      案・制定に限るものではなく、本会議における一般質問や質疑、又議会全員協議会における議
      論等においても求められるものと認識し、精進に努めていますので、ご理解のほどよろしくお
      願いいたします。

ご質問—5: 町民が議会に提出し、その結果「議長預かり」とした陳情等について、何があったかを宇都
      宮市のように“議会だより”に明記し、町民に対して議会基本条例で規定した情報公開・発信及
      び説明責任を果たすべきでは?
   回答: 提出・受理された陳情は、本会議での審議案件とすべきか否かを、議会運営委員会に諮って
      います。
      議長預かりとした場合でも、その陳情は議員全員に配布するようにしました。
      今後もこの方針を続けたいと考えております。

ご質問—6: 昨年の議会報告会時の整理で、平成28年度の議会から傍聴席にも、先着10名分の議案書
      を閲覧できるようにすると言明し、その実現は果たされたかの様子に見える。
       しかしながら、議長の許可で執行部、及び各議員から、審議に向け追加配布された資料が傍
      聴席で閲覧が出来ないのは、その主旨が未達であり、如何に考えているのか。
   回答: 議会基本条例第2条第4項を踏まえたご質問と承りますが、今後とも傍聴意欲を高めるよう
      努めてまいります。
       併せて、一般質問での資料配布は一般質問の性質にそぐわないと考えていますので、その取
      り扱いにつきましては今後、考慮させていただきます。
       また、議員各位には、より言論の府にふさわしい質疑応答をやってほしいと思っているとこ
      ろであり、その方向に向けて努めてまりますのでご理解願います。

◇ 当日に出されたご質問
ご質問—1: 意見ですので回答不要ですが、議会基本条例を制定し議会改革に取り組んでいることは評価し
      たい。
      ただし、議会活動や個々の議員活動を見ていると、議会基本条例を制定したのにも拘らず、その
      精神に合致していない面があると感じられる。
      折角議会基本条例を制定したのであるから、生かした活動となるよう議会、議員として取り組ん
      でいってもらいたい。
   回答: 無回答
       
(追伸)
 町民の目線からのご意見やご提言、ご質問、ご叱責を数々頂戴しましたが、謙虚に受け止めさせていただき
まして今後の議会活動と議員活動に活かしていきたいと思っています。
 また、貴重なアンケートもいただいていますので、来年の開催に反映し、より多くの町民の皆さまに参加し
ていただける議会報告会としたいと思います。
 皆様におかれましては今後とも、議会に対して感じるところがありましたら、是非お聞かせください。

 ご協力のほど 誠にありがとうございました!