賀正!

新春を迎えるにあたり、町民の皆様のご多幸とご健勝をお祈り申し上げますとともに、日頃より町政の
発展
と議会運営に対しまして温かいご支援とご協力をいただいておりますことに、心より感謝申し上げます。

 一昨年5月に議会運営委員長に就任させていただき議会運営と議会改革に取り組んできたところですが、
早いものでこの4月には、統一地方選挙として改選(選挙)を迎えます。
野木町議会議員としてもう一期、町政発展のため引き続き努力させていただきたく考えておりますので、ご
理解賜りますようお願い申し上げます。
 さて、昨年を振り返りますと、新型コロナウイルス感染症の繰り返しの感染拡大とウクライナ紛争により、
経済・社会へ深刻な影響がもたらされた一年でした。我が町においても、感染拡大を防ぐための外出自粛等や
紛争による高熱水料費等の高騰の影響により、農業従事者・飲食店等の皆さんを初め中小事業者の方々が苦境
に立たされ、今もなお経営維持に大変ご苦労されていることと拝察いたします。
 年末になってもコロナウイルスの収束の兆しは見られず、再度全国的に広がりを見せ始めてきている状況
でもあり、またロシアによるウクライナ侵攻も終わりが見えない状況となっています。
年明けにおける我が県を初め全国的な感染状況の推移と紛争激化が懸念されるところでもあります。
コロナウイルス禍については、政府も第5回目のコロナウイルスワクチン接種を前倒しするよう方針変更を
行い、拡大防止に鋭意努めているところでもありますが、これまでの経験を踏また対策を適時に講じ、事態
と経済への影響が深刻にならないよう対応することを期待します。
 この中にあって、「新しい生活様式」の推進などにより、町民の皆さまの意識や価値観も変化を余儀なく
されたのではないかと思います。
コロナウイルス禍の影響により、持続可能な社会の構築が必要であることを学び、ポストコロナの時代に向
け、デジタルを活用した新たな日常の確立と経済再生・地域の活性化の実現や少子高齢化・多様な働き方に
対応した社会保障制度等の構築に向けた改革が求められていると感じております。

 現在、我が町においては、次年度の予算計画の策定が進められていますが、SDGsの考えに沿った持続可能
な町づくりに合致した堅実な計画、そして、町民の皆様との協働作業で創り上げるまちづくりが基本となるよ
うな計画が進められているところであります。
施策の計画・執行には、より慎重な精査と説明・調整が必要であり、町議会といたしましても、町民の皆さま
への議決責任・説明責任を果たすために、しっかりと討議・提言していくことが重要であると考えております。

 このような中、以前に増して特殊事情下にあっても議会開催を可能とする環境の整備が議会に求められてき
ています。 
昨年一年間、コロナ対策を施しながらなんとか議会活動を実施してきたところですが、振り返ってみると多方
面で制約を受けざるをえない議会運営でした。
議会制度的な理由から制約を受けざるを得ない面もありましたが、現制度下においても実施可能な議会運営が
当議会においては不可能であった面も多くあります。
この中で、今年度導入を目途に検討を進めてきた議会のタブレット端末を活用した議会環境の整備もその一つ
です。
 *タブレット端末の調達費用については、国の地方創生臨時交付金の適用を受けることが判明し予算化され
 たのですが、ウクライナ紛争や中国でのコロナウイルス禍の影響等もあって、端末の調達が困難になってし
 まい、現時点では未定です。
すなわち国のDX化戦略に沿った議会のDX化の取組みです。
すでに導入済みの市町議会ではこの間、ペーパーレスによる議事運営とネットワークを利用したリモート会議
が実現されており、議員は、委員会室に一堂に会することなく在宅での会議参加が可能でした。
また本会議についても、議場に一堂に会するのではなく蜜を避けるために分散場所からの議事参加による議会
運営が実施されました*。
* 現行の地方自治法においては、本会議の成立には、議場に過半数以上の議員の出席が必要であります。
 今回の感染症の発生や今後のデジタル化の動向を鑑みるならば、議会でのICT活用は急務と言えます。
 当然に執行部サイドのデジタル化の推進は待ったなしです。
 厳しい予算状況ではありますが、二元代表制下での車の両輪を担う議会でもあり、予算提案権は町長にしか
 与えられていない権限でもありますので、地方自治法の順法精神を尊重したうえで予算措置を行うよう期待
 します。

 また、財政面においては、野木第二工業団地内の全ての区画へ企業進出が完了し、今後は税収のアップや地
域雇用環境の改善が期待されます。
しかし、今後想定される各種公共施設・公共設備の更新や高齢化に伴う扶助費の増加を考え合わせると、財政
状況は決して余裕があるものとは思えません。
野木町の将来を考える上で、町議会も執行機関と共に、一層の効率的な予算執行の意識を持つことが求められ
ます。
特にここ2、3年は、新型コロナウイルス禍に対応する予算の執行が増加することが予想されることもあり、
一層の対応が求められます。
また、令和5年4月から国の子ども家庭庁が設置されることに伴い少子化対策等の支出が増加することも避け
て通れないと思われます。
国の補助金も用意されるでしょうが、当然に自治体負担分も増えることになるでしょう。

 新型コロナウイルス感染症の影響により、かつてない時代の転換期を迎えた今、町議会としましても、ます
ます多様化する社会・経済情勢を的確に把握し、議員一人ひとりが町民の皆さまのニーズをしっかりと受けと
め、真に必要かつ効果的な施策を見極めることで、二元代表制の一翼を担う機関としての責務を果たし、皆さ
まと一体となった住みよいまちづくり、持続可能なまちづくりに邁進することが求められていると考えます。

 今後ともさらなるご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げますとともに、町民の皆様のご健勝とご多
幸並びに笑顔で暮らせる素晴らしい年になりますよう心よりご祈念申し上げまして、新年のご挨拶といたしま
す。
 今年一年よろしくお願いいたします。

干支:兎