賀正!

新春を迎えるにあたり、町民の皆様のご多幸とご健勝をお祈り申し上げますとともに、日頃より町政の
発展
と議会運営に対しまして温かいご支援とご協力をいただいておりますことに、心より感謝申し上げます。

 昨年を振り返りますと、新型コロナウイルス感染症については第5類へと位置付けられたこともあり経済
の活性化が図られてきましたが、ウクライナ紛争と新たにイスラエル・ガザ間の紛争が勃発したこともあっ
てガソリンや生活関連商品等の高騰が生じ、我われ国民の生活に大きな影響がもたらされてきています。
また高熱水料費等の高騰の影響により、農業従事者・飲食店等の皆さんを初め中小事業者の方々が苦境に立
たされ、今もなお経営維持に大変ご苦労されていることと推察いたします。
 この中にあって、「新しい生活様式」の推進などにより、町民の皆さまの意識や価値観も変化を余儀なく
されたのではないかと思います。
コロナウイルス禍の影響により、持続可能な社会の構築が必要であることを学び、ポストコロナの時代に向
け、デジタルを活用した新たな日常の確立と経済再生・地域の活性化の実現や少子高齢化・多様な働き方に
対応した社会保障制度等の構築に向けた改革が求められていると感じております。

 現在、町においては、次年度の予算計画の策定が進められていますが、SDGsの考えに沿った持続可能な
町づくりや将来の発展につながる計画、そして、町民の皆様との協働作業で創り上げるまちづくりが基本と
なるような計画が策定されることを期待します。
また、施策の計画・執行には、より慎重な精査と説明・調整が必要であり、町議会としましても、町民の皆
さまへの議決責任・説明責任を果たすために、しっかりと討議・提言していくことが重要であると考えてお
ります。
 
 振り返ってみますとコロナウイルス禍における議会運営においては、多方面で制約を受けざるをえない議
会運営でした。
議会制度的な理由から制約を受けざるを得ない面もありましたが、現制度下においても実施可能な議会運営
が当議会においては不可能であった面も多くあります。
この中で、議会のタブレット端末を活用した議会環境の整備もその一つであり、昨年12月定例会から施行
開始しました。
国のDX化戦略に沿った議会のDX化の取組みです。
すでに導入済みの市町議会では、ペーパーレスによる議事運営とネットワークを利用したリモート会議が実
現されており、議員は、委員会室に一堂に会することなく在宅での会議参加が可能でした。
また本会議についても、議場に一堂に会するのではなく蜜を避けるために分散場所からの議事参加による議
会運営が実施された議会の例もあります*。
* 現行の地方自治法においては、本会議の成立には、議場に過半数以上の議員の出席が必要であります。
 今回の感染症の発生や今後のデジタル化の動向を鑑みるならば、議会でのICT活用と執行部サイドの積
 極的なデジタル化の推進は待ったなしです。

 また、財政面においては、野木第二工業団地内の全ての区画へ企業進出が完了し数年先には税収寄与が見
込めるところです*が、少子高齢化の進展に伴う人口減少等を考慮すると予算面で大幅な伸びは期待できな
いと考えます。
* 新規に移転・購入いただいた製造業の企業様の土地等については、5年間の税の優遇措置がありますの
 で、税の純増が図られるのには数年を要します。
況してや、今後想定される各種公共施設・公共設備の更新や高齢化に伴う扶助費の増加を考え合わせると、
財政状況は余裕があるものとは思えません。
野木町の将来を考える上で、町議会も執行機関と共に、一層の効率的な予算執行の意識を持つことが求めら
れます。
令和6年4月から国の子ども家庭庁の取組みが本格化すると思われますので、国の補助金は増えるとしても
小子化対策等の町の支出分の増加は避けて通れないと考えます。
如何に税収を増やして自由に使える予算を確保していくかが重要な課題です。

 さて、町の政治面での動きとしましては、この8月に町長選挙が実施されます。
既に新聞等で公表されていますが、私も立候補予定者の一人です。
 現職が5期目の立候補を表明していることともあり、町民から寄せられた多選批判等の受け皿として決断
した次第です。
 町の将来に向けた論戦を展開し、町民の皆さまの審判を仰げればと考えています。
そのためにはぜひ公開討論会の場が必要であると思っています。


 最後になりますが、議会としては、かつてない時代の転換期を迎えた今、ますます多様化する社会・経済
情勢を的確に把握し、議員一人ひとりが町民の皆さまのニーズをしっかりと受けとめ、真に必要かつ効果的
な施策を見極めることで、二元代表制の一翼を担う機関としての責務を果たし、皆さまと一体となった住み
よいまちづくり、持続可能なまちづくりに邁進することが求められていると考えます。

 今後ともさらなるご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げますとともに、町民の皆様のご健勝とご
幸並びに笑顔で暮らせる素晴らしい一年となりますよう心よりご祈念申し上げまして、新年のご挨拶とい
たしま
す。

 今年一年よろしくお願いいたします。

干支 辰