平成28年度第5回野木町議会定例会を開催!

 平成28年度第5回野木町議会定例会(9月定例会)が28日(水)に閉会しました。
本定例会は9月13日(火)から28日(水)の会期で開催されたことは、すでに町の公示で提示されましたので、ご存じのことと思います。
 本定例会に上程された議案(事件)は30件と追加議案1件でありました。
全議案の議題と審議結果等については後日、議会発行による「議会だより」によりお知らせされると思いますので、このホームページでは、私自身が質問と意見発言を行った議案について報告することとさせていただきますので、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

 以下に、議事日程毎に取り上げられた議案について、私が行いました質疑(質問内容)と討論(意見発言)の趣旨等を報告させていただきますが、執行部側の答弁(回答)につきましては、後日の議事録の作成を待って正式な答弁となると考えますので、控えさせていただきます。

〇 議案第 15号 平成27年度野木町一般会計歳入歳出決算の認定について
 ① 概要
   「決算」は、歳入歳出予算に基づく収入と支出の結果を集計した計算書であり、予算を執行した結果ど
  のような成果を上げたかを示す成果報告書でもあると言われています。
  議会は、この歳入歳出決算を審査して認定する議決を行うものであります。
   その趣旨から、平成27年度野木町一般会計歳入歳出決算を認定するものであります。
   (注) 議員必携では、「町村議会の機能を高めるための方策」の中に「決算審査は、ややもすれば執
      行済みのもとして軽んじられる傾向にあるが、議会が決定した予算が適正に執行されたかどうか
      を審査するとともに、各種資料に基づいてその行政効果や経済効果を測定し、住民に代わって行
      政効果を評価する、きわめて重要な意味があることを再認識すべきである。また、審査の結果は
      後年度の予算編成や行政執行に生かされるよう努力すべきである」と示されている、と解説され
      ています。

 ② 質疑(質問)
 ( 歳入 )
  Ⅰ 歳入 6及び514ページ  町債について
    町債の予算減額に対する増減額△147,500,000円の理由はなにか。

  Ⅱ 歳入 決算参考資料 一般会計の部521ページ 地方債現在残高について
   ⅰ 地方債差引現在高6,040,630千円について伺います。
     地方債現在高は、平成26年度末現在高5,449,561千円と比較して591,069千円(
    前年度361,566千円)増加しており毎年増加する傾向にあるが、野木町財政計画における平成
    26年度と平成27年度の計画見通しとのリンクはどうか。

   ⅱ 野木町財政計画(平成27年度~平成31年度)では、平成27年度末町債残高を6,386,5
    30千円と見通しており、平成26年度末(5,449,561千円)と比較すると936,969
    千円増加することになる。先ほど質問した計画見通しから見て、平成27年度決算の町債残高はどの
    ように評価すればよいのか。

   ⅲ 町財政規律を維持しながら町政運営に取り組んでいくとの説明であるが、町税や地方交付税等の増
    える見通しがない中で計画通りに事業を進めるうえで地方債への依存度は今後も増えざるをえないと
    想われる。この点について、町はどのように考えているのか。

 ( 歳出 )

  Ⅲ 歳出 77ページ 2款 総務費 1項 総務管理費 6目 企画費 13節 委託料 野木町総合
    計画、自治基本条例策定業務 7,487,000円について
     自治基本条例策定業務について策定計画では当年度中に策定を完了することになっていたものが、
    翌年度に遅延した状況にあるのにもかかわらず、当初予算に近い委託料となっているのはなぜか。

  Ⅳ 歳出 129ページ 3款 民生費 1項 社会福祉費 3目 老人福祉費 14節 使用料及び
    賃借料 緊急通報装置センター使用料 4,078,350円について
   ⅰ 現在の利用者は何名か。

   ⅱ 町内の対象者は何名か。

   ⅲ このサービスに対する町の取組みはどのような姿勢で進める考えか。

    *私としては、高齢化の進展にある現状を鑑みると、高齢化対策に強力に取り組むという町長方針
     であれば、導入に当たっての費用負担を無料とするなど、町として積極的に導入を進めるよう
     働きかけるべきと考えています。このことを踏まえて質疑を行いました。

  Ⅴ 歳出 211ページ 7款 土木費 2項 道路橋梁費 2目 道路新設改良費 13節 委託料
    川西地区防災広場基本計画策定業務 464,400円について
   ⅰ 防災広場基本計画とあるが、計画の中味はなにか。

  Ⅵ 歳出 237ページ 9款 教育費 1項 教育総務費 2目 事務局費 19節 負担金、補助及び
    交付金 演劇音楽鑑賞費 1,080,600円について
   ⅰ 補助の趣旨はなにか。

   ⅱ 補助の考え方はなにか。

    *私としては、児童の情操教育の面から有効な取組みと考えますので、積極的に推進すべきと考えてい
     ます。このことを踏まえて質疑を行いました。

  Ⅶ 歳出 241ページ 9款 教育費 1項 教育総務費 2目 事務局費 13節 委託料 外国語指
    導助手配置業務 12,672,253円について
   ⅰ 学校からの増配置等の要望はないのか。
  
   ⅱ 語学教育の教師としての役割以外にインバウンド誘致に結び付く情報発信役を委嘱するなどの考えはあ
    るか。

    *私としては、小学校から語学教育に力を入れるという町長方針に賛同するものでありますが、そのた
     めには、現状のALT4名配置より体制強化を図らなければ、具体的な施策強化にならないとの認識
     に立っています。また、単に増配置するのでなく、関連した施策に役立つ役割を検討すべきと考えま
     す。これらのことを踏まえて質疑したものです。

 ③ 総括質疑・・・採決の前に最終的に行われる質疑(質問)です。
  Ⅰ 歳出 229ページ 8款 消防費 1項 消防費 4目水防費 11節 需用費 食糧費 128,
    031円について
   ⅰ 平成27年度決算については、予算の流用と予備費の充当が前年度より大幅に増加しています。今後
    の議会審議との関連もあるかと思われますので、伺います。
     議員必携(P269)において、予備費の充用について解説しています。予備費の充当は、地方自治
    法217条により認められています。ただし、適切な充用ではない事例として、いくつか挙げられてい
    ます。
     ① 法令上支出してはならない費途に充てることができない。
     ② 議会が否決した費途、すなわち、修正議決によって削除した経費に充用することはできない。
     ③ また、予備費等への充用も、予算の流用と同じく、交際費や食糧費等への充用を禁止している
      の
が通例であるから、これからの予算編成や審議のあり方とも関連し、十分に検討されるべきであ
      る。

   ⅱ この予備費の充用は適切な充用といえるものか。
     *今回取り上げた、予備費から13節需用費 食糧費への充用については、水害時に緊急に対応する
      必要があったため、特例として実施したものであることから、理解を賜わりたいとの説明がありま
      した。
      議員必携において、災害時に係わる予算措置については、基本的に議会として反対することは出来
      ない旨が解説されています。

 ④ 議決結果
   賛成多数により可決
   *討論が行われ、私が賛成討論を行いましたので、賛成意見の全文を掲載します。
   
   〈 賛成意見 〉
     平成27年度野木町一般会計歳入歳出決算の認定について、賛成の立場から意見を申し上げます。
     議員必携264ページによれば、決算認定制度の意義については、「決算を審査して、認定について
    の結論を出す第一の意義は、歳入歳出予算執行の結果を総合的に確認し、検証して予算効果と行政効果
    を客観的に判断する。そして、それを、町村長としては、その後の予算編成と財政運営に活かし、議会
    としては、予算審議としては、予算審議と財政運営の批判と指導に役立てる意義がある」と解説されて
    います。
     この解説によれば、議会としての決算認定制度の意義は、歳入歳出執行の結果を総合的に確認し、検
    証してそれによって予算効果と行政効果を客観的に判断し、その過程でこれらからの反省事項なり改善
    事項をまとめ、それによって、予算審議において、予算審議と財政運営の批判と指導に役立てることに
    あり、決算認定を不認定とすることにあるわけではないと理解します。
     ところで、数年前の決算認定において不認定とした実例はありますが、このとき不認定とした理由
    は、地方自治法で禁止している「款・項間の流用」が判明したものであり、これは明らかに法律違反に
    当たる会計処理を含む決算であることをもって不認定としたものと認識します。
     また、議員必携266ページから270ページによれば、決算の主な着眼点として、歳入について
    4項目、歳出について5項目が解説されています。
     この着眼点に基づいて平成27年度一般会計歳入歳出決算を審査しましたが、決算認定制度の意義に
    照らして判定した場合に、不認定とする特段の理由はないと判断します。
     具体的に歳入について判定すれば、①町税の徴収がよくなされているかの点については、各議員によ
    る質疑の審議の結果からして、特段不認定とする点はないと考えます。また、②補助金が確保されてい
    るかの点については、当初予算に見込んだ補助金より決算額が減少している事例はあったとしても、審
    議で明らかなように、国の予算縮小に伴う補助金の減額であって、執行部の補助金獲得の努力が不十分
    であったとは認められないこと、又それに伴う事業規模の調整等は適切に行われていたと判断できるこ
    とからして、特段不認定とする点はないと考えます。
     次に、③町債が確保されているかの点については、各議員による質疑の審議の結果からして、特段不
    認定とする点はないと考えます。
     最後に、④収入確保の努力が不十分であったかの点についても、同様に、各議員による質疑の審議の
    結果からして、特段不認定とする点はないと考えます。
     続いて、具体的に歳出について判定すれば、①支出が適法適切になされているかの点については、監
    査委員の意見書及び各議員による質疑の審議の結果からして、特段不認定とする点はないと考えます。
    また、②不用額は、妥当であるかの点については、各議員による質疑の審議の結果からして、特段不認
    定とする点はないと考えます。
     次に、③予算の流用が適切になされているか及び④予備費の充用は適切であるかの点については、各
    議員による質疑の審議の結果からして、特段不認定とする点はないと考えます。しかしながら、当該決
    算における流用と充用の件数が前年度より大幅に増えていることを鑑みると、これをみだりに行うと議
    会の議決の趣旨に反し、議会の意思は無視されることになるので、必要最小限にとどめるよう配意する
    ことを求めます。
     最後に、補助金の効果があったかの点については、各議員のよる質疑の審議の結果からして、特段不
    認定とする点はないと考えます。

     以上のことを踏まえ、本決算認定については、特段反対する理由はないと判断しますので、賛成する
    ものであります。

〇 議案第 16号 平成27年度野木町国民健康保険特別会計歳入歳出決算の認定について
 ① 概要
   一般会計歳入歳出決算の認定と同様に、平成27年度の決算を認定するものです。

 ② 質疑(質問)
   338ページ 基金繰入額について
   ⅰ 監査委員意見書では、医療費の大幅な増大に対応できるよう、国保財政調整基金の充実を望むと意見
    が示されていますが、実質収支額183,635,925円と剰余金が出ているのにも拘らず基金に編
    入しないのはどのような理由によるのか。

 ③ 審議結果
   全員賛成で可決

 9月定例会のもう少し詳しい状況をお知りになりたい方は後日、議会議事録が整理された時点で町役場ホ
ームページ野木町議会サイトに掲載されますので、閲覧していただければと思います。
 なお、議会議事録については、議会事務局に現物が保管されておりますので、いつでも閲覧できる状況と
なっております。
 また、記載事項等について、疑問や確認したい点、ご意見などがおありになりましたら、掲載してあり
ます私のメールアドレスまでご連絡ください。
 よろしくお願いいたします。