平成30年度政務活動視察研修を実施!

 平成30年7月17日(火)~19日(木)の日程で政務活動視察研修を実施しました。
今回は、北海道 東川町(ひがしかわちょう)と留萌市(るもいし)を訪問し、以下のテーマについて研修しました。
 1.東川町
  ・「写真の町宣言」とこれに関する町おこし施策の概要について
  ・移住定住推進施策の取り組み状況について
  ・ふるさと投資への取り組み状況について

 2.留萌市
  ・健康都市宣言と関連諸施策の概要について
  ・健康の駅設置の経緯と運営状況について

 また、最終日、財政健全化に向けて取り組んでいる夕張市の現況について視察しました。

研修―1

訪問先:  東川町  (町長 松岡 一郎) 
対応者:  高橋 昭典 議長  大澤  聰 副議長  竹部 修司 議会事務局長
      松岡 一郎 町長  矢ノ目俊之 写真の町課長  
      吉原 敬晴 定住促進課長  平田 章洋 交流促進課長

〈町の概要〉
所在地:  〒071-1492 北海道上川郡東川町東町1丁目16番1号
面積 :  247.06㎢ (東西36.1㎞・南北8・2㎞)
人口 :  平成30年4月末 8、331人(3、890世帯 65歳以上2、684人)
予算 :  平成28年度決算
  歳入  8,494,282千円
         主な内訳: 町税      892,932千円(10.5%)
               地方交付税 3,173,670千円(37.4%)
               町債    1,532,081千円(18.0%)
  歳出  8,260,178千円
         主な内訳: 議会費    54,812千円(0.7%)
                  総務費 2,221,637千円(26.9%)
              民生費   959,019千円(11.6%)
              衛生費   259,907千円(3.1%)
              農林業費  330,641千円(4.0%)
              商工費 1,025,833千円(12.4%)
              土木費   677,549千円(8.2%)
              消防費   207,703千円(2.5%)
              教育費   768,825千円(9.3%)
              公債費 1,221,349千円(14.8%)
         参考:平成30年度 一般会計当初予算 7,990,000千円
議会:
 議員定数  条例定数 12人  現在数 12人   性別内訳  男性 10人  女性 2人   
 委員会   常任委員会(総務文教:6人、産業建設:5人) 議会運営委員会:5人  
 報酬    議長:261、000円  副議長:208,000円   委員長:186,0
       00円 議員:176,000円  
     (参考:三役報酬)        
       町長:775,000円  副町長:616,000円  教育長:616,000円

 〈研修概要〉

 1.「写真の町宣言」とこれに関する町おこし施策の概要について
   1985年(6月1日・写真の日)に、モノではなく文化で町づくりを目指し、世界にも類のない「写真
  の町」宣言を行い、「自然」や「文化」そして「人と人の出会い」を大切に「写真写りの良い町づくり」を
  進めてきています。
   2014年には、「写真文化首都」宣言を行い、写真文化の中心地として、「東川町で世界中の写真に出
  会い、世界中の人々と触れ合い、世界中の笑顔が溢れる町づくり」に取り組んでいます。
   具体的な取り組みは、次のとおりです。
  ① 東川町国際写真フェスティバル
   東川町国際写真フェスティバル(通称:東川町フォトフェスタ)は「写真の町」
   の1年間の集大成と翌年への新しい出発の祭典として、写真の町東川賞授賞式を中心に受賞作家作品展、
   新人写真家の登竜門ともいえる写真インディペンデンス展など、期間中、様々なイベントが開催されて
   います。
   ◆写真の町東川町◆
     写真文化への貢献と育成、東川町民の文化意識の醸成と高揚を目的として、これからの時代をつくる
    優れた写真作家(作品)に対し、日本の写真賞としては唯一、海外作家賞を含む5つの「写真の町東川
    賞」を贈ります。
    ・海外作家賞(33名受賞)
    ・国内作家賞(34名受賞) *第1回2名受賞
    ・新人作家賞(32名受賞) *第1回該当者なし
    ・特別作家賞(33名受賞)
    ・飛騨野数右衛門賞(8名受賞) *第26回より受賞
     ◇2017年第33回まで140名に授賞
   ◆写真甲子園「全国高等学校写真選手権大会」◆
     写真の町10年目に全国の高校写真部に写真の創作を通じて、新しい活動の場と目標、出会いや交流
    の機会を提供し、参加選手の成長、写真の魅力と感動を伝える大会として1994年に始まった写真の
    全国大会です。
     ◇初戦審査
       8枚の組写真を募集し審査を行い、その中から優れた作品を寄せた高校がブロック別公開審査会
      進出校に選抜します。
     ◇ブロック審査会
       全国11ブロックで公開審査会が開催され、本選大会に出場する代表校を決定します。
     ◇本選大会
       ブロック代表校は、3人1組の代表選手が北海道のフィールドを舞台に開催される「写真甲子
      園」本選大会で熱い戦いを繰り広げます。
      *写真甲子園初戦応募校推移
       第1回 161校  第10回 227校  第15回 252校
       第20回 522校  第24回 526校
   ◆写真少年団・小学生写真ワークショップ◆
     東川の子どもたちに、もっと写真に親しんでもらうために、幼児、小学生、中学生がプレスクール事
    業や総合学習で、写真ワークショップを実施しています。
     小学3年生~中学3年生を対象とした「写真少年団」では、写真を通じて感性を磨き、写真を楽しむ
    活動をしています。
   ◆「写真の町」東川町文化ギャラリー◆
     東川町の写真文化の中心となる施設で平成元年に建設され、東川賞受賞作家作品展を初めとする写真
    展は、年間約40以上開催されています。
   ◆ボランティアの協力◆
     写真の町事業の企画から運営、ゲストや選手との交流に至るまで様々な場面で関わっています。
    ◇写真の町企画委員
      写真の町企画委員は、通年を通じて写真の町課と連携して写真の町事業の企画、運営を行っていま
     す(町内外30名)。
    ◇フォトフェスタふれんず
      写真の町宣言の2年後1987年からスタートし、写真の町東川賞の受賞作家作品展の展示をワー
     クショップ形式で学びながら展示作業を行います。
    ◇写真甲子園OBOG
      写真甲子園本選出場者や高校生ボランティアとして、本戦を経験した方々に、本戦ボランティアス
     タッフとして共に大会運営に携わっています。
   ◆高校生国際交流写真フェスティバル◆
     次代を担う世界の高校生同士が写真文化を通じて、会話を深め、友情の輪を拡大し、写真文化と世界
    の人々を繋ぐ大会として実施しています。
    ◇開催概要
      東川町と交流のある国・地域の中から、それぞれテーマに沿った作品(組写真)を募集審査し、フ
     ェスティバルへ参加する海外選抜校13校(各国1校)と国内選抜校3校(道外1校(高文連写真専
     門部推薦)・道内2校)の16校が東川町に集い写真を通じた交流を行います。
     *海外選抜国
     1.中華人民共和国(北京) 2.大韓民国(寧越郡) 3.台湾(台北)
     4.タイ王国  5.ベトナム社会主義共和国  6.ウズベキスタン共和国(タシュケント) 
     7.インドネシア共和国(ジャカルタ) 8.オーストラリア(キャンベラ) 
     9.カナダ(キャンモア町) 10.ラトビア共和国(ルーイエナ町) 
     11.アメリカ合衆国(ニューヨーク州) 12.ミャンマー連邦共和国(ヤンゴン) 
     13.マレーシア(クアラルンプール)
   ◆「写真の町」33年の成果◆
    ・美しい自然景観や街並みの形成
    ・町の取り組みに興味を持ち住民参加が増加
    ・「写真の町」東川町らしいデザインされた空間
    ・定住人口・交流人口・起業の増加
    ・写真関係ネットワークの広がり(写真家・メーカー・団体・大学・学校関係)
    ・知名度の向上(報道・雑誌紹介)
    ・写真やイベントに関するノウハウの蓄積
    ・国内外と写真文化を通じた交流の継続

 2. 移住定住推進施策の取り組み状況について
    東川町の人口推移は、昭和25年の人口10,754人(国勢調査)をピークにその後減少傾向が続
   き、平成5年度7,000人を切りましたが、平成6年度以降の町土地開発公社及び民間の宅地分譲が
   行われ順調な売れ行きで推移していることから、更に近年は空き家住宅を利用した飲食店等のオープン
   と移住者が増えており、平成30年6月末現在の人口は8,344人(内外国人326人)になってい
   ます。
    移住者は、美しい景観と住みやすい環境を生かし、クラフトや家具、写真などの文化的な仕事をしな
   がら生活をしている方が多く、また、5年前にアウトドアショップのモンベルが開店された時期を境
   に、起業化支援を利用し、飲食店、パン屋、雑貨店等を開店するケースが増えています。
    具体的な取り組みは、次のとおりです。
   ◆多様なコンセプトを持つ分譲地◆
     東川町土地開発公社が、多様なコンセプトを持つ分譲地を供給しています。
    2006年度  グリーンヴィレッジ第1期33区画
    2008年度  グリーンヴィレッジ第2期19区画
    2011年度  ガーデンコート・キトウシ18区画
    2012年度  友遊団地16区画 グリーンヴィレッジ第3期33区画
      *「東川風住宅設計指針」において、木材の利用、屋根の形・色・外壁の色といった外観の指
       針、さらに堀や囲いの制限やオイルタンクを隠す方法など、美しい街並みを実現するために
       各世帯が取り組むべき細かい規定が並んでいます。
   ◆東川の暮らしを体験できる宿泊施設◆ 
     宿泊施設では、ショートステイを通じて東川の暮らしを体験できます。
    ・長期滞在型宿泊施設「大雪遊水ハウス」
    ・ 短期滞在型宿泊施設「ケビン」
    ・ 民間簡易宿泊施設
   ◆移住・定住の背中を押す補助事業◆
     補助金によって、東川らしい暮らしや住まいづくりをサポートしています。
    ・景観住宅建築支援事業(2006年~)
    ・新規起業者への支援事業(2003年~)
    ・民間賃貸住宅建築支援事業(2003年~2005年)(2013年~2014年)
    ・東川町北方住宅建設推進事業補助金(2014年)*2015年から北住まいる建設推進事業補
     助金に変更
    ・二世帯居住推進事業補助金(2014年~)
    ・薪ストーブ等設置補助金(2014年~)
   ◆ユニークな施策や事業◆
     東川町役場から生まれたユニークな施策や事業で、地域を超えて、話題を呼んでいる取り組みで
    す。
    ・新・婚姻届/新・出生届  
      婚姻届・出生届の複写をフォルダーに入れて渡します。
      2005年10月、同年11月にスタート
    ・君の椅子  
      東川町で生まれた子どもには、誕生日と名前が刻印され、プレゼントされます。著名デザイナ
     ーのデザインをもとに、町内の家具職人が制作し、現在、6町村に広がっています。
    ・中学生の椅子贈呈  
      入学時に名前の入った椅子が渡され、卒業時に3年間使用した椅子をプレゼントします。
    ・日本語教育事業     
      2009年から実施している町主催の短期日本語・日本文化研修事業で、東アジア諸国を中心
     に16カ国、延べ1,800人を超え、経済発展と国際交流に大きく寄与しています。 2014
     年からは町内の北工学園旭川福祉専門学校に日本語学科が開設され、留学生の受入を実施してい
     ます(計361人)。
      2015年10月に旧東川小学校校舎を利用した、日本初の「東川町立東川日本語学校」を開
     校しています(計2,468人)。

 3.ふるさと投資への取り組み状況について
   町外に住む人が東川と関わるきっかけをつくるためにスタートしたもので、「ふるさと納税」の仕組
  みを活かしていますが、「株主」という喩えでまちに関わってもらい、応援したい事業に投資してもら
  うものです。  
  この制度は、ふるさと納税の利用者を、「寄付・特産品」という関係に限定するのではなく、「投資・
  参画」という関係としても関われるように設計しています。
   2015年12月現在、株主=特別町民は5,929人、約1.9億円が投資されています。
  株主になると、①株主証の発行、②株主優待(優待商品)、ひがしかわ土産、株主配当などの特産品
  のギフト(農産物セット、こども用木馬、チェストなど)、東川町の公共施設、加盟店などの優待利用
  などのメリットを享受できます。
   また、株主限定企画として、株主になると、「ひがしかわ株主ファーム」「ひがしかわワイン」「ひ
  がしかわ株主総会」の3つの事業に申し込みすることができます(別途料金が必要)。
  さらに、町外に在住の株主は「特別町民」に認定され、認定証が贈られます。

〈研修結果〉
  「写真の町宣言」とこれに関する町おこし施策や移住定住推進施策の取り組みについては、東川町と野
 木町とで置かれている環境や財政状況等に相違があるため、一概に同じ施策内容を展開することには難し
 さがあると考えます。
 ふるさと納税については、ふるさと納税の利用者を、「寄付・特産品」という関係に限定するのではな
 く、「投資・参画」という関係としても関われるように設計している点などは、我が町の取り組みにとっ
 て大いに参考になるものと思われます。
  また、クラフトや家具などを「ふるさと株主制度」の返礼品や子育て支援事業の施策に活用して地元の
 木工産業の活性化や経済振興に繋げていることなどは、わが町における返礼品の品揃えや子育て支援事業
 を検討する際に、参考にすべきと考えます。
 いずれにしましても、実施されている施策内容からは、わが町に比べて東川町では、施策を企画する段階
 でより幅広い視点や各施策の相互関連性を重視する視点で検討が行われた結果ではないか、と推察されま
 す。
  また、両者の施策内容を見比べて感じるのは、わが町の施策は真に有効性を追求する姿勢が弱いように
 思われます。
 残念ながら、その点から推測されることは、施策検討に当たって執行部は危機意識と真剣さを十分に持ち
 合わせて対応したのか、という疑問を感じざるを得ません。
  その違いがどこから生じているのかは、歴然です。
 東川町の松岡町長の行政運営の姿勢と方針に如実に表れているとおもわれます。
  ◇「役場の風土改革」が徹底的に考え・動く職員を支える   ◇「3つの“ない”はない」

   1- 予算がない

   2- 前例がない

   3- 他でやっていない
 また、質疑の中での松岡町長の次の説明からも感じ取れます。
  ・国から資金調達する
  ・自らのこととしてやる
  ・「自分が」でなく「自分も」
  ・外からの刺激を取り入れる
  ・計画や施策策定に当たっては、コンサルタントなど外部委託は一切認めない
  ・管理者の目蔵判は許さない、そのために副町長2人制を執っている
  ・前任者よりも良い仕事をすることを促すように、人事異動を頻繁に行う(2~3に一度)
   * 民間、行政の如何を問わず、組織力はリーダーに依存しているということを強く感じます。

研修―2
訪問先:  留萌市  (市長 中西 俊司 ) 
対応者:  野崎 良夫 議長  伯谷 英明 議会事務局次長
      梅田 治子 るもい健康の駅事務局長

〈町の概要〉

所在地:  〒077-8601 北海道留萌市幸町1丁目11番地
面積 :  297.84㎢ 
人口 :  平成30年6月末 21,441人(11,672世帯 65歳以上35.1%)
予算 :  平成30年度当初予算
 歳入  12,537,160千円
        主な内訳: 市税      2,239,699千円(17.9%)
              地方交付税   5,282,000千円(42.1%)
              国庫支出金 1,672,138千円(13.3%)
              市債    910,000千円(7.3%)
 歳出  12,537,160千円
        主な内訳: 議会費    117,362千円(0.9%)
              総務費    308,747千円(2.5%)
              民生費  3,867,333千円(30.9%)
              衛生費  1,851,983千円(14.8%)
              農林水産業費  64,073千円(0.5%)
              商工費    143,034千円(1.1%)
              土木費  1,559,651千円(12.4%)
              消防費   421,093千円(3.4%)
              教育費   640,508千円(5.1%)
              公債費 1,653,253千円(13.2%)

議会:
 議員定数  条例定数 16人  現在数 16人   性別内訳  男性 12人  女性 4人  
 委員会   常任委員会(第1常任:8人、第2常任:8人、議会広報常任:8人)         
       議会運営委員会:8人   
 報酬    議長:380、000円  副議長:340,000円   議員:310,000円  
      (参考:三役報酬)  
       市長:830,000円 副市長:680,000円  教育長:580,000円  
 行政調査経費 隔年で実施
        予算は、委員一人あたり14.5万円
 政務活動費 議員一人あたり年額12万円 現在は凍結

〈研修概要〉
 1.健康都市宣言と関連諸施策の概要について
   平成17年10月、「健康都市宣言」を行いました。
  その後、平成19年度に留萌市立病院の経営が悪化し、平成19年度には資金不足額が27.5億円とい
 う危機的状況に陥りました。
 それに加え、景気低迷・市の財政難や人口減少・少子高齢化というさまざまな地域の課題が山積みとなって
 いたこともあり、良い解決策を模索する中で、健康を軸としたまちづくりを進めることとなり、留萌市民病
 院と連携のある札幌医科大学の協力・支援をいただくことにより、「るもいコホートピア構想」を策定しま
 した。
  この構想は、「医学」の価値を住民とともに共有しながら、健康と地域医療を守り、保健・医療・福祉の
 理想的なまちづくりへというコンセプトで、次のことを目的としています。
 ・地域医学の視点から、地域の医療、健康、介護の課題を洗い出し、調査、研究を通じて実践メニューを提
  案。
 ・地域住民の協力を得て、住民に価値のある医学研究のオープンフィールドを樹立し、そこに大学や企業の
  研究を誘致。
 ・これにより、地域の活性化を図るとともに、市民に健康と安心をもたらすことを目指す。
  具体的なテーマとしては、次のとおりです。
  1.調査・研究のオープンフィールド構築
   ・ 住民が、研究への参加を通じて健康を高める仕組みづくり(価値ある研究の展開、受け入れ)
   ・ 簡易かつ高スクリーニングなリスク抽出法の探索、研究(メタボ、認知症など)
   ◇ 具体的な活動:
     目の健康を守るために「目のコホート研究事業」
     40歳以上の方を対象に、無料の目の健診と身体測定、生活習慣病アンケートを実施し、目の健康ア
    ドバイスを行っており、病気の早期発見・早期治療へと結びつけています。
  2.地域住民の健康増進活動
   ・ 体質やタイプに応じた個別型健康予防
   ・ 医師による健康啓発、健康知識の普及
   ・ 健康を通じた地域コミュニティの創出支援
   ・ 保健・医療・福祉の連携コーディネート
   ◇ 具体的な活動:
     慢性腎臓病(CKD)のハイリスク者を早期発見し、適切な保健医療が受けられるよう、CKDステ
    ージに応じて、①医療への誘導、②特定保健指導、栄養指導を行い、さらに自身で生活習慣を改善でき
    るよう支援するとともに、特定健診の受診も啓発します。
     また、認知症をテーマに様々な方が集う「オレンジカフェ留萌」を市内コミセン・会館・集会場など
    で毎月開催しています。
  3.地域食素材の高付加価値化
   ・ 健康づくりをお手伝いするために「東北マリンサイエンス拠点形成事業」を実施。
   ◇ 具体的な活動:
     海草に含まれ、肥満や基礎代謝の改善が見込まれる「フコキサンチン」の生活習慣病関連因子におけ
    る機能性を研究するためのヒト介入試験を行っています。
    海草開発商品の健康啓発のための公開講座や、海草を使ったメニューを取り入れたカフェテリアを開催
    しています(アカモク・乳球・かずのこ)。
  4.医療人材の育成、交流
   ・ 地域医療の充実のために「医療人材交流拠点形成事業」を実施。
   ・ 具体的な活動:留萌地域の課題をテーマにした「留萌ならでは」の医療人材実習メニューの開発を進
    めています。 
   ・ 留萌信用金庫でのメディカルカフェなど
   ・ 留萌市は、地域を理解する医療人材育成の拠点を目指しており、医療、保健、、介護系の学生等の実
    習フィールドの構築に取り組んでいます。

2. 健康の駅設置の経緯と運営状況について
    平成20年3月、生活習慣病の予防と健康づくりに焦点をあて、「いきいきふんわり思いやり」をキャ
   ッチフレーズにした留萌市健康づくり計画を市民とともに策定しました。
   「健康は、自らがつくるもの」という視点に立ち、市民の健康意識の向上や自主的な健康づくりを推進す
   るため、新たな交流の場づくりを検討したものです。
    平成21年7月に全国で13番目、北海道では初の認証を受け「るもい健康の駅」を開設しました。 
   るもい健康の駅が行っていることは、大きく3つに分けられます。
  1.ヘルスサポート
    軽運動室の主な設備としてウォ―キングマシーン、エアロバイク、ストレッチルーム、ステップマシー
   ン、更衣室が設置されており、音楽も自由に聞けます。

軽運動室(ウォーキングマシン)

軽運動室(ウォーキングマシン)

軽運動室(エアロバイク)

軽運動室(エアロバイク)

ストレッチルーム

ストレッチルーム


  








  2.メディカルサポート
    独居高齢者栄養実態調査、特定健診受診勧奨業務、眼のコホート研究、介護教室、るもい健康の駅花壇
   ボランティアを、ナースコール結と連携して行っています。
    *ナースコール結とは市民病院の元看護師等で構成するボランティア団体

健康解説図

健康解説図

ナースコール結の説明

ナースコール結の説明

オレンジカフェの説明

オレンジカフェの説明

 

 






  
  3.コミュニティづくり
    うえるアナザーデザイン、るもいアンチエイジング・クラブ、るもいねっとサークルなど様々な団体
   と連携して活動しています。

 
〈研修結果〉
  わが町においても健康都市宣言を行っているところですが、残念ながら留萌市の取り組みと比べると、単
 なる宣言に止まっていると感じざるを得ません。
  市民病院を中核に札幌医科大学との連携が図られていることもありますが、構想策定段階、事業実施段階に
 おいて医療部門の専門家の参画を得て実施されていることもあり、関連施策が明確に体系づけられている
 ことから、施策効果が明確に感じ取れます。
  しかしながら、わが町においては来春開式に向けた総合サポートセンターが構築されているところです
 が、相談窓口をワンストップすることに重点が置かれている感があり、本質的なサービスの在り方の議論が
 どのような状況にあるのか、懸念されるところです。
  留萌市の状況を勘案すると、医療機関の役割が大きな位置づけを持っていると想われることから、現状で
 は、野木病院様の役割に期待せざるを得ないと思われますが、そのあたりはどのようになっているのか、見
 えてきません。
 開業医の皆さまの位置付けはどのようになっているのか。
 また、町民の皆さんがどのように関りを持つのか。
  これからの課題として、整理していく必要があると考えます。

(追伸)
 最終日に夕張市の現状について視察してきました。
炭鉱博物館に立ち寄ってきましたが、トイレや物販店までもが閉鎖されている現状を目の当たりにすると、市
長様初め行政担当者、市民の皆さまのご苦労が感じ取れます。
 夕張市は、最盛期には人口12万人を要する産業都市として発展してきましたが、炭鉱産業の閉鎖による経
済と財政基盤が喪失したにも拘わらず、最盛期のままの財政運営を推進してきたことなどを原因とし、地方自
治体として初めて財政破綻をきたしてしまった過去があります。
 現執行部の皆さま、議会関係者、市民の皆さまのご努力により現在、改善に向けた取り組みが進められてい
るところです。
 少子高齢化が進行している中、目の前に差し迫った危機(リスク)が感じられないわが町においては、他山
の石となるのではないでしょうか。
 時間の経過とともに着実に町勢の低下が進行していくものと推察されるところですので、今後とも議会の一
員として執行部、町民に訴えかけていきたいと思っています。

                                 以上