令和5年度における町民の皆さまと議会の意見交換会につきましては、これまで議員全員が同席して開催して
きましたが、今年は、常任委員会の活動を活性化するため、常任委員会毎に開催することとなりました。
つきましては、私が所属します総務経済常任委員会と野木町商工会との意見交換会を以下の要領で実施しまし
たので、ご報告します。
1.開催日時 令和5年9月26日(火) 10:00~11:30
2.会場 野木町商工会館 2階 会議室
3.出席者
商工会 小島三利会長 寺内 浩副会長 神谷光一筆頭理事 福田順一青年部長
議 会 総務経済常任委員会委員 全員
事務局 石渡 眞商工会事務局長 遠藤洋史商工会課長 田中雅也商工会主査
行川瑤子議会事務局
4.配布資料 「野木町商工会との意見交換会(議会作成)」
5.議 題
(1)商工会への質問
議会から事前に提出した質問について、商工会から資料に基づいて説明がありました。
①商工会会員の加入状況と推移について(遠藤課長)・・・資料1
栃木県内の33商工会で会員数は16,724会員で、組織率53.7%である旨の補足がありました。
②商工会会員を増加させるためにされていることについて(小島会長)・・・資料2
現在の組織率は50.7%であるが、現在、県の55.9%の目標を目指し、令和6年4月1日時点で3
66会員を目標に会員拡大に取り組んでいる、またこの11月15日に商工会として初めて「キラリフェス
タ商工会」を開催し、開かれた商工会を目指して行きたい旨の補足がありました。
③商工会員を増加させるための課題について(寺内副会長)・・・資料3
令和5年4月1日時点で380会員が同年9月時点で373会員へと7会員減となっているが、個人事業
主は増加するも、高齢化に伴う後継者不足による脱退があった旨の補足がありました。
④後継者問題について(神谷筆頭理事)口頭により説明
ご本人も2代目社長であるが、息子は創業者の祖父に対して「継がない旨」を告知している。そのため、
社長の弟の息子を後継者に育成しているが、本人曰く「魅力とワクワク感が感じられない。」と言ってい
る。先日、NHKの「跡継ぎ甲子園」という番組で、宮崎県椎葉村の建設業の跡継ぎの方が「父親が兼業し
ているヤマメ養殖の経験を活かしてチョウザメの養殖事業に取り組んでいる。」という事例を取り上げて
いた。このように新しい業種(事業)の開発を進めることを、町に期待したい。
⑤5年後、10年後の商工会のビジョンについて(小島会長)口頭により説明
現在、商工会としては、会員の満足度を向上するため魅力アップに努めている。この考えは、5年後も1
0年後も同じだと思っている。
将来に向けた懸案としては、商工会館の建て替えが出てくるので、その資金問題がある。道路向いの駐車
場と隣接する土地を予定しているが、その購入費用に充てるため、平成3年から積立を行っている。また他
市では、商工会館の位置は役場に隣接して建てられている事例が多くみられるので、役場の建て替えとリン
クして考える必要も出てくるのではないかと思っている。
⑥商工会が発展するために町や議会に期待することについて(寺内副会長)・・・資料4
他の市町においても商工会の運営費は補助金が主な収入であることから補助金の増額を期待する。補助金
の額では県内で22位、町で18位となっている。
(2)意見交換等
商工会からの回答を受け、これに関する質問を含めて意見交換した。主な意見等のやり取りは、以下のとお
りです。
〈意見交換〉
➀(議会)
過去に商工会に入会し、事業の運転資金を借りる相談をしたが、十分な説明を受けられなかったことがあ
り、それで退会した。
(商工会)
加入に当たっては、資金貸し出しなどについて十分に説明するように努めているが、そのようなことがあっ
たとしたらお詫びする。ただ資金貸し出しの条件としては、国・県の補助事業であることから入会後6カ月以
降となっていることを付け加えたい。
②(議会)
資料にある定款会員の具体的な事例は何か。また組織率50.7%となっているが、そうだとすると、未加
入者の具体的な情報を掴んでいるということでしょうか。
(商工会)
病院やNP法人などが該当する。町から情報を入手しているが、数値のみで個々の事業者については具体的な
情報を提供されない。それでは積極的に会員拡大に取り組むにあたって不都合であるので、ぜひ開示するよう
働きかけてもらいたい。
③(議会)
商工会は営利団体ではないため、利益を確保することはできないと聞いている。例えば、商工会の活動費を
増加させる方法として、ふるさと納税の取り組みを商工会に委託し、成果に応じてインセンティブを還元する
仕組みは可能か。
(商工会)
営利団体ではないため、販売等の活動により営利を確保することはできない性格である。ご提案のふるさと
納税の仕組みであれば、問題ないと考える。一時期、商工会でも境町方式を検討してみたが、町が積極的でな
いため止めた。
④(議会)
商工会に入るメリットはあるのか。また商工会館を建て替える基金の資金はどうなっているのか。
(商工会)
国の融資が受けられ、商品券の扱い、確定申告の指導、各種PR等を行っている。また、建て替えるための
資金は、事業年度ごとに予算として基金に繰り入れを行って確保してきている。
⑤(議会)
町内に移住し、新たに起業した事例はあるのか。
(商工会)
令和4年度に2件ある。
⑥(商工会)
折角の機会であるので、青年部の現状について説明したい。青年部の会員については、現在11名である。
最盛期は30名まで増えたが、令和4年度に7名まで減少したが、持ち直して現在の会員数となっている。今
のままでは、5年後には8名、10年後には5名となってしまう見込みである。60名の壬生町と比較してメ
リットが感じられない。具体的には、少数会員のため横のつながりがない、資金不足による活動の限界などで
ある。これは、2世、3世という会員であり、若い事業者が増えないことによる。これについては、商工会と
して取り組むのは難しいと考えるので、町として積極的に取り組んでもらいたい。
⑦ 議会への質問
(商工会)
政務活動費が年間12万円では少ないのではないか。
(議会)
足りない。一度視察に行くとなくなる。政務活動や選挙活動との区別が難しい。
(商工会)
報酬が少ないのではないか。
(議会)
この金額では、生活ができない。そのため、若い人の議員のなり手が少ない。
以上