令和5年11月15日(水)に開催された議会運営委員会において、「開かれた議会の実現」について議論
していくこととなり、委員長より「これまでの所管行政視察等での調査等を踏まえ各人が考えるテーマ」を2
1日(火)までに提出してほしいとの要請がありました。
ついては本日、以下の意見を提出しましたので、参考までに報告させていただきます。
― 提出意見 ー
「野木町議会基本条例」の基本理念は「開かれた議会の実現」にありますので、その実現に向けた方策につ
いて考えてみました。
確かに議員個々の活動をビラ等により町民向けに情報発信することは「開かれた議会」に向けた取り組みの
一方法ではあると考えますが、これまでに視察等で調査した議会においては、「開かれた議会の実現」に向け
た「チーム議会」としての取組みを実践しています。
野木町議会において現状では、「議会だより」の発行や「議会の傍聴機会」の提供など開かれた議会に向け
た取り組みが実施されていますが、いずれも議員又は議会からの一方向の情報提供による住民参加になってい
ます。
今後の方向としては、町民のより直接的な参加を促す住民参加の方式を模索していく必要があると考えます。
具体的には次のように考えます。
①議会報告会をワールド・カフェ方式へ移行する
ⅰ ワークショップ方式 ⇒ 各自の意見をカードに書き、模造紙貼り付 け、皆の意見をまとめていくな
ど。
ⅱ ワールド・カフェ方式⇒ 住民参加者を小グループに分け、議員が司会を担当し、自由討議や、まち
の将来像など特定のテーマについて議論し、住民参加者間討議の結果をまと
めるもの。
②議会白書、議会だより
ⅰ 議会だよりモニター制度の導入 ⇒ 議会だよりや議会・町政について意見などを募る住民モニター
を設置する。
ⅱ 学生と連携協定を締結 ⇒ 議会だよりを誰もが理解しやすいようにするために、大学等と
協力し、学生の関心を高め、学生の視点を取り入れる。
③参考人招致と公聴会の活用
ⅰ 参考人招致 ⇒ 職業活動をしている専門家や「地域生活の専門家」を活用する。
→ 請願者・陳情者を、参考人招致することを積極的に行う。
ⅱ 公聴会開催 ⇒ 住民の意見を広く聞く場を設ける。
④委員会審議と住民参加者(ワールド・カフェ)のリンク
ⅰ 各常任委員会などの審議に合わせて、住民の意見を聞く場として、ワークショップやワールド・カフェ
を実施する。
⇒ 委員会審議における議員間討議に際して、地域課題に精通してい
る多様な住民の意見を聞くことが必須になっていることから。
⇒ 参考人招致として職業活動をしている専門家や「地域生活の専門
家」を活用する。
⑤高校生議会、ママさん議会の開催
ⅰ 高校生のニーズや意見を聴取するために、高校生議会で意見を聞き、さらにその意見に関して地域の関
係者が 参加する地域課題懇談会で議論するという取り組み。
同様にママさん議会など社会的グループに焦点を合わせた参加の場を作ることが必要。
⇒ 住民の意見を積極的に聴取する機能が大事。
→ 多様性政策会議、外国籍住民会議などが考えられる。
*これまでに中学生や女性団体、商工会を対象とした模擬
議会を開催した実績はある。
⑥付属機関・地域の専門家による政策立案支援
ⅰ 政策サポーター制度 ⇒ 議員と住民が協力して地域の政策課題を検討するサポーターを設
置する。
ⅱ 常設の付属機関として政策研究審議会の常設設置
⇒ 政策立案機能を強化するために政策研究審議会条例を施行し、 委
員会中心の政策形成サイク ルに外部の専門家の視点を組み込む。
→ 委員は、地域内の大学の研究者や学識経験者などを委託する。
また、町民の直接的な参加を促す住民参加の方式ではありま
せんが、ICTを活用したインターネットによる映像配信などが
考えられる。
⑦常任委員会の活動の充実
ⅰ 視察結果に基づく政策議論と提言
⇒ 政策立案機能を強化するために、委員会の政策形成サイク ルとして
視察を受けて政策策定に向けた議論の場を設け、また取りまとめた成
果を執行部へ政策提言する場を組み込む。
ⅱ 委員会代表質問の導入
⇒ 上記ⅰとの関連で委員会を代表して一般質問を行う。
ⅲ 議員間討議の実施
⇒ 会議規則に規定されている「自由討議」は本会議を想定しているが、
議会全員協議会における「議員間討議」の実施を実施要綱等で明確化
する。
ⅳ 町執行部との政策懇談会の実施
⇒ 上記ⅰとの関連で執行部と議会との間で政策について自由に意見交換
する機会(場)を設ける。
以上